リオパラリンピックで64個ものメダルを獲得したイギリスは、横浜と川崎で事前キャンプ


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コロナ禍で延期となった東京オリンピック・パラリンピックですが、選手の方々はトレーニングを続け、事前キャンプ地として受け入れる自治体側も準備を行っています。パラリピアンと会える日も近づいてきています。
 
今回は、リオパラリンピックで64個もの金メダルを獲得したイギリスを紹介します。イギリスは横浜市と川崎市で事前キャンプを行う予定となっています。

リオパラリンピックで64個ものメダルを獲得したイギリスは、横浜と川崎で事前キャンプ

11種目で金メダルを獲得

イギリスの金メダル獲得は11種目にも及びます。自転車競技、水泳、陸上競技、ボート、ボッチャといった過去に紹介してきた競技に加え、アーチェリー、カヌー、車いすテニス、卓球、トライアスロン、馬術になります。
 
この中から、いくつかの競技を紹介していきます。

第1回パラリンピックから続くアーチェリー

アーチェリーは第1回のローマパラリンピック(1960年)から正式種目として採用されています。アーチェリーのクラス分けは少し変わっていて、障がい度と使用する弓の種類によって変わります。
 
四肢に障がいがあり、車いすを使用する「W1」と、それ以外の障がいでオリンピックと同じ弓を使う「リカーブオープン」、上下に滑車がついた弓を使う「コンパウンドオープン」という3つにクラスは分かれています。
 
コンパウンドは、滑車によって通常の弓とは異なる力で弦を引くことができます。また、W1はリカーブ、コンパウンドどちらの弓を使っても良いです。障がい度によって、補助用具を使えたり、アシスタントがついたりすることもあります。口など手以外で弦を引くこともあります。
 
的までの距離と的のサイズがクラスごとに異なるのも面白いところです。リカーブオープンは、70メートル先にある直径122センチの的を使用します。点数は中心が10点で外側に向かって低くなり、的の一番外側は1点となります。コンパウンドオープンでは、50メートル先にある直径48センチの的を使用します。点数は中心が10点で外側に向かって点数が低くなり的の一番外側は5点となります。W1クラスでは、50メートル先にある直径80センチの的で、中心が10点で外側に向かって点数が低くなり、一番外側は1点です。
 
勝負は予選と決勝トーナメントで方法が異なります。

予選は、72本の矢を放ち、その合計得点によって決勝トーナメントの相手が決まります。決勝トーナメントは1対1の対戦形式に変わります。
 
そして、決勝トーナメントはクラスごとで点数計算が異なります。
 
まず、リカーブオープンの決勝は5セットマッチで行われ、セットごとに勝者2、敗者0、引き分けの場合は両者に1のポイントを獲得します。合計6ポイント以上先取すると勝ちとなります。男女混合のチーム戦は4セットマッチで行われ、個人戦と同様にポイントが加算され、ペアの合計で5ポイント以上先取すると勝ちとなります。
 
一方、コンパウンドオープンとW1の個人戦は1エンドにつき3射(30点満点)放ち、5エンドの合計得点(150点満点)の高い選手の勝ちとなります。男女混合のチーム戦は、1エンドにつき4射(1人2本40点満点)放ち、4エンドの合計得点(160点満点)の高いチームの勝ちとなります。
 
クラスによってルールが異なりますが、その違いを楽しみたいですね。

オリンピックより先に正式種目となったパラ卓球

パラリンピックの卓球も、アーチェリーと同じく第1回めのローマ大会から正式種目です。オリンピックで正式種目になったのが1988年のソウル大会なので、パラリンピックの方が先んじて正式種目となった競技です。
 
基本的なルールや卓球台の大きさ、ボール、ラケットなどの用具の規定は、オリンピックと同じです。1ゲーム11点先取で、3ゲーム先取した方が勝ちなのも同じです。
 
クラスは障がい度によって分けられており、クラス1~5が車いす、クラス6~10は立位、クラス11が知的障がいとなっています。数字の小さい方が重度の障がいクラスになり、クラスによっては特例が認められています。
 
特例のルールとして一番わかりやすいのは、サービスのトスです。通常のサービスのトスは、開いた手の平にボールを乗せて、卓球台より垂直方向に16センチ以上ボールをあげないといけません。しかし、パラリンピアの場合、難しい場合があり、ボールを肘に乗せたり、ラケットに乗せたりしてサービスできます。
 
車いすクラスについては、車いすの規定もあります。ラリーの間、少なくとも2つの大きな車輪と1つの小さな車輪が付いていなくてはなりません。また、座位の高い方が有利となるため、車いすのクッションは2つまでつけることができ、その高さは最大15センチとなっています。
 
このようなルールのなか、選手は障がいに応じて、車いすや義足、杖などの補助具を使ったり、ラケットを口でくわえたりして、ラリーを行い、スマッシュを決めます。車いすクラスでは、低い位置でのプレーとなるため、選手たちの駆け引きやテクニックも見ものです。

日本人選手も活躍する車いすテニス

車いすテニスは日本人選手も活躍しており、金メダル候補に上がっているので、パラリンピックの種目の中では、身近に感じられる方も多いでしょう。
 
ルールで通常のテニスと違うのは、2バウンドするまでに打ち返せば良い点です。コートの広さなどは同じです。3セットマッチで、2セット先取で勝ちとなります。
 
クラスは男女別のシングルス、ダブルスに加え、三肢まひ以上の障がいがある選手の「クアード」があります。クアードは男女別にはなっておらず、シングルスとダブルスがあります。クアードの選手は障がい度によって、電動車いすの使用やラケットと手をテーピングで固定するなどが認められています。
 
一方、車いす独自のルールがあります。それは、ボールを打つ時に車いすの座席からおしりを浮かせてはいけないことです。そのため、相手選手を左右に振るだけでなく、頭上を越えるようなロブショットなども作戦として有効です。
 
車いすテニスの一番の見どころは、車いすを前後左右と動かすテクニックとスピードです。車いすは横移動ができないので、ボールの動きを予測しながら車いすを回転させて方向転換させて、移動させます。その動きに是非ご注目ください。

まとめ

・イギリスはパラリンピックの強豪国。リオパラリンピックでは金メダル64個。

・アーチェリーは、クラスごとのルールの違いを楽しもう。

・卓球、テニスは、通常のコートや卓球台と同じ大きさで戦いながら、そのスピードを楽しもう。

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