筆談・指さしOK!ファミリーマートが進める障害者への合理的配慮の提供


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2024年4月1日、改正障害者差別解消法が施行されました。店舗等を訪れる方への合理的配慮の提供も義務づけるものです。コンビニ大手「ファミリーマート」はさまざまな施策を推進しており、今年2月には公式アプリ「ファミペイ」に“耳マーク”ボタンを追加。店舗に設置されたコミュニケーション支援ツールの利用希望を伝えやすくなりました。


ファミペイの“耳マーク”とコミュニケーション支援ツール

出典:株式会社ファミリーマート「ファミペイに“耳マーク”ボタンを新たに追加~聴覚や言語に障がいのある方や高齢者のお買い物をサポートする「コミュニケーション支援ツール(ボード)」の使いやすさを向上~」|PR TIMES

2月27日から、ファミリーマート公式アプリ「ファミペイ」に“耳マーク”ボタン が追加されました。耳マークボタンは、聴覚障害や言語障害のある方などのお買い物をサポートする「コミュニケーション支援ツール(ボード)」の利用希望をストアスタッフに伝える機能です。ファミペイの「お買い物サポート」機能をオンにすれば、ホーム画面右下に表示されます。

耳マークをタップすると、「コミュニケーション支援ツールを使用してお買い物がしたいです」という画面がアプリに表示されます。これをレジでストアスタッフに見せ、店舗に設置されたコミュニケーション支援ツールを出してもらうという仕組みです。

コミュニケーション支援ツール は、1年ほど前に全国のファミリーマート約1万6,300店に導入されたボードです。ポイントカードの有無やレジ袋の要不要、商品のあたため、ホットスナック等の購入などを指さしで伝えることができます。聴覚障害や言語障害のある方のほか、対人コミュニケーションで非常に緊張してしまう方にも便利なツールです。

ただ、実際に運用する中で、消費者から「ツールを使いたいことをどのように伝えたらよいのかわからない」という意見が寄せられ、今回の耳マークボタンの実装となりました。

コミュニケーション支援ツールの内容とダウンロード

出典:株式会社ファミリーマート「ファミペイに“耳マーク”ボタンを新たに追加~聴覚や言語に障がいのある方や高齢者のお買い物をサポートする「コミュニケーション支援ツール(ボード)」の使いやすさを向上~」|PR TIMES

ファミリーマートのコミュニケーション支援ツールには、コンビニのレジで行われる会話を中心とする内容が、大きめの文字や絵で記載されています。

例えば、レジ横にあるフードを購入したい場合、ホットスナック、焼き鳥、中華まんといった大まかな種類をコミュニケーション支援ツールを使って指さしで指定し、次に商品ケース前で具体的な商品を指さすという流れです。購入数は、指の数あるいはコミュニケーション支援ツールにある数字で伝えることができます。

また、「領収書をください」「宅急便を送りたいです」など通常の商品購入以外の項目も指定可能。より細かく伝える必要があれば、「筆談がしたいです」を指させば対応してもらえます。

耳マークでボード利用の希望を伝えることが面倒な場合は、自分でボードの画像をダウンロードまたは印刷して使う方法も。ファミリーマートの公式ページに複数バージョンの画像が用意されており、英語、中国語、韓国語版もあります。自分にとって使いやすそうなものをダウンロードするとよいでしょう。

「心のバリアフリー好事例企業」として社内外で取り組みを促進

出典:東京都「心のバリアフリー好事例企業」に認定! ~障がいを持つ社員の安定就労の取り組みや体感重視の研修が高く評価~

ファミリーマートは、障害のある方への合理的配慮に向けた取り組みをさまざまな形で実施してきました。

2023年2月には、東京都から社内の取り組みを評価され、令和4年度の「心のバリアフリー好事例企業」 に認定。「心のバリアフリー」とは、「様々な心身の特性や考え方を持つすべての人々が、相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、支え合うこと」を意味します。全国規模での職域拡大、ジョブローテーションと評価制度による昇格事例、障害のない社員の「障がい体験プログラム」参加や障害者雇用の現場でもある農場での就労体験などが評価されました。

ほかにも、同年7月に公式サイト内のサステナビリティサイトをリニューアル し、図表や画像の音声読み上げ対応やカラーユニバーサルデザインに基づく配色の調整などで、情報へのアクセシビリティを強化。今年3月には、神奈川県のNPO法人川崎市ろう者協会の6名と情報交換会 を開催し、聴覚障害のある消費者にとっての買い物の利便性や困りごとなどについて意見を交換しました。

4月からは、新たに新宿スポーツセンター店において手話挨拶・筆談スキルのマーク表示 を試験運用しています。これは、手話や筆談の講習を受けたストアスタッフの名札に「手話で挨拶ができる」「筆談ができる」という対応可能スキルを表示するもの。今回のトライアルを通じて、「お客さまにとってより利用しやすい店舗を目指し、運営方法の検証を重ねながら、今後の展開を検討」していきたいとのことです。

4月1日から、改正障害者差別解消法が施行され、事業者を対象に障害のある方への合理的配慮の提供が義務化されました。これまでは障害者雇用での提供が中心でしたが、今後は店舗や施設を訪れる方々への配慮の提供も求められます。

そして、2025年には、「東京デフリンピック2025」も控えています。

利用頻度が高いコンビニでのこうした合理的配慮の提供施策は、日頃買い物をする方だけでなく、スポーツイベントなどで来日する障害のあるアスリートや観戦者にとっての利便性向上にも大きく貢献しそうです。

【参考】

ファミペイに“耳マーク”ボタンを新たに追加 聴覚や言語に障がいのある方や高齢者のお買い物をサポートする「コミュニケーション支援ツール(ボード)」の使いやすさを向上|FamilyMart

聴覚・言語障がいのある方や高齢者をサポート コンビニエンスストアで初めてお買い物をサポートするボードを全店に設置|FamilyMart

東京都「心のバリアフリー好事例企業」に認定! ~障がいを持つ社員の安定就労の取り組みや体感重視の研修が高く評価~|FamilyMart

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