アビリンピックの過去問題|第17回神奈川(2019)ビルクリーニング


アビリンピック神奈川で最も参加者の多い競技種目の1つ、「ビルクリーニング」。カーペット床に掃除機をかけたり弾性床をモップで拭いたりする清掃技術を競う種目です。作業手順や入退室の挨拶など、細かな点をきちんと指示に従って行えるかが問われます。

アビリンピック神奈川のビルクリーニング種目も、東京アビリンピックや全国アビリンピックと同様の内容。では、アビリンピック神奈川2019で出された競技課題を実際に見てみましょう。

競技種目「ビルクリーニング」とは? 会場に用意される資機材

ビルクリーニングの競技は、地方アビリンピックと全国アビリンピックでほぼ同じ課題が出されています。手順を示す表現や図に多少の違いはありますが、やることは実質的に同じ。1つめの課題ではカーペット床の除塵作業、2つめの課題では弾性床の清掃とゴミ処理・机上清掃を行います。

「ビルクリーニング」競技の概要と評価ポイント

アビリンピック競技種目「ビルクリーニング」は、オフィス等の清掃技術を競う種目です。大きく分けて2つの課題があります。

身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能です。

清掃する面積(コートの面積)は4m×4mの大きさ。コート内の机・椅子・ゴミ箱や、コート外のマットやカートの配置は、東京アビリンピックや全国アビリンピックと同様です。清掃中に机を移動させることは認められませんが、椅子やゴミ箱は指示された範囲内であれば動かして構いません。

ビルクリーニングの採点は、5つの観点から加点方式で行われます。5つの観点とは、

  1. 作業準備
  2. 作業動作(手順)
  3. 仕様誤り
  4. 作業態度
  5. 作業時間

です。

会場で用意される資機材と選手が持参するもの

競技で使える用具類は会場に全て用意されています。ただし、選手が着用するものは選手自身が持参しましょう。資機材と選手が持参するものをそれぞれまとめると、下表のようになります。

<選手が持参するもの>

  • 作業着(上・下)
  • 作業帽または三角巾
  • 作業靴

障害特性に応じた補助具が必要な場合は、事前に事務局への相談が必要です。

ビルクリーニングの制限時間と当日の流れ

ビルクリーニング競技は、前半と後半に分けられています。前半では課題1、後半では課題2に取り組みます。

前半の競技も後半の競技も、競技を開始する際には「始めます」、競技を終了する際には「終わります」と選手自身が申告しなければなりません。

制限時間

課題1のカーペット床清掃の制限時間は7分、課題2の弾性床と机上の清掃は制限時間10分です。

制限時間から1分たっても作業が終わらない場合は、そこで打ち切りとなります。打ち切りになった時点で手を止め、競技委員の指示に従いましょう。

大会当日の流れ

ビルクリーニングは参加者が多いため、自分の順番が来るまでは指定の場所で待機します。

課題1も課題2も、大きな流れは変わりません。

自分の番号を呼ばれたら、指定されたコートに向かい、資機材の準備を行いましょう。資機材の準備では、資機材が過不足なく準備されているかを点検。もし異常がある場合は、競技委員に申し出ます。

競技委員から作業開始の指示があったら、スタートラインの位置で片手を挙げて「始めます」と言って礼をし、競技開始です。

コート内に出入りする際は、軽く挨拶や礼をしましょう。特に、最初の入室と最後の退室の時は、しっかり声を出して「失礼します」「失礼しました」と挨拶しなければなりません。

作業は机を移動させずに行い、終了したら、用具類をきちんと指定された場所に片付けます。

清掃作業と後片付けが終わったら、スタートラインの位置に立って、「終わります」と申告して終了です。

課題(1)カーペット床の清掃の概要

課題1はカーペット床の除塵作業です。4m×4mの広さのタイルカーペットに掃除機をかけます。床のゴミはシュレッダーで裁断した紙を50ml程度まいたものです。

他のアビリンピックと同様、掃除機をかける順番は数のように細かく決められています。

この順番通りに作業を行わないと加点されません。間違わないよう、何度も練習しましょう。

また、掃除機をかけている最中にゴミを踏まないよう注意が必要です。掃除機自体も、移動させる際は手で持って動かし、丁寧に扱いましょう。作業が終わって掃除機の電源を抜く時は、安全のため必ずプラグを持って抜きます。

掃除機での除塵作業終了後は、ゴミの取り残しがないか、声を出さずに指差し及び目視点検。もしゴミの取り残しがある場合は、ゴミの処理が必要です。

以上の作業が終わったら、「失礼しました」と言って一礼し、退室しましょう。資機材の片付けまで終われば課題1は終了です。スタートラインに立ち、「終わりました」等の申告を行います。

課題(2)弾性床と机上の清掃の概要

課題2の作業内容は、課題1と同じ面積の弾性床の掃き掃除と拭き掃除、ゴミ処理、机上拭きの4つです。清掃作業に必要な資機材・消耗品は作業用カートにのせてあります。床のゴミは「おがくず」50ml程度をまいたものです。

課題2では、椅子やゴミ箱を指示された範囲内で動かせます。しかし、机は動かしてはいけません。

競技開始前の点検と準備〜競技開始の申告

自分の番号を呼ばれたら、まずは作業用カートにある資機材・消耗品の点検を行いましょう。その際、選手は自分でモップの柄の長さを調整し、乾式モップ用のクロスもヘッドに取り付けておきます。

競技委員から作業開始の合図があったら、片手を挙げて「始めます」と言い、礼をして競技開始です。

競技開始〜ゴミ処理

作業開始後にまずやることは、作業用カートの移動です。保管場所から作業場所の近くへカートを移動させ、作業標示板を立てましょう。

課題1同様、入退室の際は挨拶が必須です。

入室したら、椅子を机の上に上げ、ゴミ箱のゴミを作業用カートのゴミ袋に入れてゴミ箱の袋を交換します。その後、ゴミ箱も机の上に上げておきます。

弾性床の掃き掃除

次に行うのは、弾性床の掃き掃除です。

乾式モップヘッドを柄に装着し、下図の順番通りに掃きましょう。

作業中にゴミを踏まないよう注意してください。また、ヘッドは長辺(赤印がついている辺)を先行させながら使い、床から離さないようにします。

掃き掃除が終わったら、ヘッドを柄から外し、使用済みダスタークロスを作業用カートの袋の中に入れましょう。ヘッドはスポンジ面を上にして作業用カートの所定の位置に片付けます。

その後、小型ぼうきと文化ちりとりを使って集めたゴミをとります。ゴミの取り残しがないか点検し、取り残しがある場合は、それも小型ぼうきとちりとりで取り除きましょう。

弾性床の水拭き掃除

掃き掃除の後は、モップで水拭き掃除を行います。これも手順が決められていますので、下図の順番通りに拭きましょう。また、幅木や机の脚の周辺は、モップが直接触れないように手を添えて拭かなければなりません。

拭き残しや拭きムラがないようにしましょう。横拭きの際は柄の先端に親指を添えて握ることも忘れずに。拭いたところを踏んでもいけません。

椅子下ろし〜机上清掃

拭き掃除が終わったら、机上の清掃です。

まずは、音を立てないように安全に椅子を下ろします。次に、青色と白色のタオルを八折りにして持ち、青色で机上を水拭きしてから白色で机上をから拭きします。

拭く順番は、机の縁と四隅→机の中央を横拭き→机の中央を縦拭きです。水拭きもから拭きも、それぞれこの順番で拭きます。

点検〜競技の終了

机上の清掃後は、資機材の忘れやゴミの取り残しがないか、声を出さずに再点検します。

問題がなければ、コートの出口で「失礼しました」と言って一礼し、退室。作業標示板を作業用カートに戻し、カートも指定の場所に片付けます。

以上、全て終了したら、課題1と同様にスタートラインに立って「終わります」と申告します。

これでビルクリーニングの競技は終了です。

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