アビリンピック過去問題|第40回全国(2020)コンピュータプログラミング


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6時間という制限の中、アーム型ロボットを用いて立体図を描くためのプログラムを作成する「コンピュータプログラミング」。シミュレーターで動きを確認しつつプログラムを作成し、その後、実際にロボットを動かします。今大会では名古屋城の金シャチのイラストを描画する課題が出題されました。

2020年度の「コンピュータプログラミング」は金シャチの立体図

アビリンピック競技種目「コンピュータプログラミング」は、アーム型ロボットと3Dペンを用いて指定された図形を描画するプログラムを作成する競技種目。2020年度大会では、開催地にちなんで「名古屋城の金シャチ」のイラストの描画が出題されました。

「コンピュータプログラミング」ではプログラムを作成するだけでなく、そのプログラムについて説明する資料作成も行わなければなりません。金賞受賞者でも事前にしっかり練習しておかないと時間切れになる恐れがあります。そのため、時間管理も入賞できるかどうかを分ける大きな鍵となっています。

今回は選手1人あたり1台のロボットが支給されたため、より効率的にチェックを進められるようになりました。

今大会は国際大会を見据えた難易度で、4名の選手が参加。初参加の選手を除く3名が時間内に描画を成功させ、金賞を1名、銀賞を1名が受賞しています。

「コンピュータプログラミング」の制限時間・7つの評価ポイント

「コンピュータプログラミング」の制限時間は6時間です。1時間の昼休憩をはさんで午前・午後に3時間ずつ行われます。2020年度大会では9:00-12:00と13:00-16:00の時間帯で開催されました。

本競技種目の評価ポイントは、指定された図の描画の正確性や作業の進捗管理能力などです。6時間以内にプログラムの作成と資料作成の両方を行う必要があるため、事前に時間配分を決めて取り組む必要があります。

以下の7つの評価ポイントを意識しながら練習を重ねましょう。

<コンピュータプログラミングの評価ポイント>

  1. 指定された図を正確に安定した線で描画できているか
  2. 短時間で描画できているか
  3. できるだけ小さなプログラムで描画できているか
  4. ユーザーインターフェースは分かりやすいか
  5. 独創的な入力方法や描画方法はあるか
  6. プログラム内容を資料に分かりやすく的確にまとめているか
  7. 作業の進捗管理ができているか

「コンピュータプログラミング」の課題概要

「コンピュータプログラミング」では、競技本番で使うアーム型ロボットのシミュレーターを使って事前にプログラム作成の練習をすることができます。事前課題をとおしてプログラミング言語に慣れるとともに、どのような制御が必要か、どういったドキュメントを作成するかを検討するとよいでしょう。

事前課題

事前課題では、本番で使うアーム型ロボット専用のプログラミング言語とシミュレーターを用いて指定された図を効率よく正確に描画する練習を行います。

毎年の事前課題で出題されるのは、正方形・円・正三角形を組み合わせた平面図形。正方形とそれに内接する円、その円に内接する正三角形というものになっています。

使用が想定されているアーム型ロボットは、デンソーウェーブ株式会社製の6関節小型卓上ロボットアームCOBOTTAです。制御には専用のプログラミング言語を使用しますが、ティーチング機能は使いません。

大会本番の課題と会場に用意されるもの

競技本番では、シミュレーターでプログラムの動作を確認した後、COBOTTAで実際に動かして立体図を描画し、その後プログラムの内容を説明するドキュメントを作成します。


出典:COBOTTA|デンソーウェーブ株式会社

会場にはCOBOTTAも含め以下の物が用意されました。

<会場に用意される物>

小型卓上ロボットCOBOTTA 卓上設置用一体構造
マーカーペン 3Dペン
ビデオトラッカ ロボット制御用PC
プログラム作成用PC プリンタ
PCデスク OAチェア

また、作業全体としては概ね以下のような流れで進めます。

<コンピュータプログラミングの作業の流れ>

  1. 指定された図形をどの順番で描画するか、そのためのプログラムをどのようにするかなどの構想を練る
  2. シミュレーターでロボットの動きを再現しながら、動作を確認する
  3. 作成したプログラムで実際にロボットを動かして描画する
  4. 必要に応じて改良する
  5. プログラム作成が完了したら、プログラムに関する資料を作成する

今大会で指定された「名古屋城の金シャチ」は全4層の立体図で、胸ビレにあたる平行四辺形が上にいくほど小さくなるという構造になっています。

描画の手順は複数考えられますが、たとえば以下のように胸ビレの端から第1層を一筆書きしたあとで第2層、第3層、第4層へと移っていくと比較的効率よく描画できるでしょう。


※2020年度全国アビリンピック「コンピュータプログラミング」競技課題Bを元に作成

それぞれの点の座標、扇形や半円の半径、中心角などは課題の中で指定されています。数値の入力や計算を間違えないよう、チェックしながらプログラム作成を進めていきましょう。

【参考】
アビリンピック 公式サイト
全国障害者技能競技大会(全国アビリンピック)|JEED

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