アビリンピック過去問題|第39回全国(2019)ホームページ


アビリンピック競技種目「ホームページ」はウェブサイトを制作するスキルを競う種目。大会前に出される事前課題をこなし、競技当日に事前課題で作成したサイトを改良するのが特徴です。

2019年大会の課題は、観光地のホテルを紹介するホームページの制作。制作要件にいくつかの変更点が見られました。

競技種目「ホームページ」の概要と主な変更点

競技種目「ホームページ」は、与えられたテーマや条件に従って事前にホームページを作成するとともに、大会当日に出される新たな条件に基づき作品を改良することが競技の特徴。課題テーマは開催地にちなんだ内容になることもあれば、障害者の社会参加全般に関わる内容になることもあります。

身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能で、2019年大会には9名の選手がエントリーしました。

使用されたOSや競技本番で使える他のソフトウェアは前大会と同じです。

  • OS
    • Microsoft Windows 10
  • ブラウザ
    • Google Chrome
    • Fire Fox
    • Microsoft Internet Explorer 11以上
  • テキストエディタ
    • TeraPad
  • 画像閲覧ソフト
    • XnView
    • Bridge
  • グラフィック制作ソフト
    • Adobe Illustrator CC(日本語版)
    • Adobe Photoshop CC (日本語版)
  • ウェブ製作ソフト
    • Adobe Dreamweaver CC (日本語版)

しかし、

  • サイトの制作にあたってファイル名が指定されている
  • 2018年大会で作成不要とされたプレゼンテーション用ページの作成が復活する

といった変更点が見られました。

「ホームページ」の事前課題と準備

「ホームページ」では大会前に事前課題に取り組まなければなりません。求められている制作物や使用できる技術など、要件や仕様をよく確認しましょう。

事前課題の概要と準備

2019年大会の事前課題のテーマは、観光地にあるホテルを紹介するホームページ制作。サンプルサイトとプレゼンページの2つを制作し、CD/DVD1枚に保存して会場下見(選手下見)の際に提出します。

CD/DVDには、事前課題で使用していないサンプルのHTML/CSSファイル、スクリプト、利用方法のメモ、その他素材を保存しておき、競技当日に参照することも可能です。ただし、保存が認められているのは、選手本人が制作したものだけです。市販の素材やHTML/CSS/JS等のサンプル集は認められません。

  • 2019年大会「ホームページ」事前課題のテーマ
    • ホテルの概要を紹介できるホームページ
      • ホテル近隣の観光地の魅力も紹介する
      • 宿泊先を検討している顧客からの問い合わせがほしい
      • 高齢の方や障害のある方から事前に施設の情報や宿泊可否の確認が増えている
      • タブレットやスマホでも閲覧可能にしてほしい
      • 写真などを多用する
      • シンプルなデザインにする
  • 想定する閲覧者
    • 地方観光を検討する旅行者
    • 高齢の方や障害のある方も意識する
  • 作品制作における要件(ファイル名は指定通りにする)
    • サンプルサイトの作成(合計3ページ)
      • トップページ(index.html)
      • 宿泊施設紹介ページ(場所、営業時間など)(about.html)
      • 部屋一覧ページ(roomlist.html)
    • プレゼンページの作成
      • サンプルページの提案ポイントをわかりやすく紹介する(sample.html)
      • プレゼンページのフッターに競技者の所属する都道府県と氏名を記述する
  • 使用できる技術
    • HTML、CSS
    • JavaScript
    • XAMPP(使用する場合は、競技者自身がCD/DVD等で持参し、会場下見の際に自分で導入する)
  • 使用できない技術
    • 上記以外の技術
    • Flash
    • CMS
    • SQL
    • PHP
  • 提出方法
    • CD/DVD1枚に保存
      • 返却されないので、事前にデータをコピーしておく
      • 事前課題で使用していないサンプルのHTML、CSS、スクリプト、利用方法のメモ、素材などを保存しておいても良い(競技者自身が作成したものに限る・市販のサンプル集は不可)
      • 競技者の氏名を記入し、選手下見の際にホームページ競技会場に提出する

2019年大会では作成するサンプルページやプレゼンページのファイル名が指定されているため、必ず指示通りのファイル名に設定しましょう。

また、前大会まで使用が認められていたSQLやPHPも使えなくなりました。

会場下見で行うこと

「ホームページ」の会場下見では、事前課題の提出や機器類のチェック、事前課題の作品を競技用PCで閲覧・編集できるようにするなどの作業を行います。競技本番に参加するにあたり重要な作業ばかりなので、選手は必ず参加しましょう。

<会場下見で行うこと>

  • 競技で使う設備等を確認し、動作を確認する
  • 自分が作業しやすいようにキーボード、画面、ソフトの環境設定などを変更する
  • 障害特性に応じた補助具が必要な場合は、事前に申請した上で持参し、導入する
  • 事前課題の作品を競技用PCで閲覧・編集できるようにインストール・環境設定する
  • XAMPPを導入する(必要に応じて)

本番当日は、競技の見学者のための展示用PCで各選手の事前課題を展示することになっています。展示のセットアップは原則として競技委員が行いますが、必要に応じて選手が支援を求められることもあります。

「ホームページ」の6つの評価ポイント

事前課題は本番で使う大切なものではありますが、それ自体は評価対象外。事前課題の状態からどれだけ改善できているかが採点の対象です。

しかし、競技本番で見学者向けに展示されるとともに、他の競技者と成績が僅差であるときは採点の参考にされる場合もあります。そのため、たとえ事前課題であっても評価ポイントを意識して作ることが大切です。

主な評価のポイントは、基礎力・技術力・提案力・アクセシビリティ・独創性・芸術性の6つがあります。

<「ホームページ」の評価ポイント>

  • 基礎力:課題の最低限の仕様を満たし、他人に見られることを意識してHTMLソースを書いている
  • 技術力:適切な技術を使って作成している
  • 提案力:要件を適切に理解して課題を制作している
  • アクセシビリティ:障害の有無に関係なく誰でも利用できるように配慮している
  • 独創性:閲覧者を驚かせるようなユニークさがある
  • 芸術性:閲覧者を引き付けるデザインである

競技本番の制限時間と当日課題

2019年の課題では、プレゼンページの作成が復活しました。細かな様式は問われないものの、制作したサンプルページの意図や工夫を適切に伝えなければならないページです。

競技大会当日は、サンプルページ作成とともに、プレゼンページを作る時間も考慮して効率よく作成していきましょう。

制限時間と実施時間

「ホームページ」競技の当日の制限時間は、例年通り3時間でした。

<「ホームページ」の制限時間>

  • 競技の制限時間 3時間
  • 競技の実施時間 13:30-16:30

当日課題の概要

競技大会当日の課題は、事前課題で作成したサンプルページ等を活用して新しい要件に従ったウェブページを制作するというものです。

<当日に作成する各ページの主な要件>

  • サンプルサイトにホテルバリアフリー情報ページを追加する
    • 背景:地域をあげてユニバーサルツーリズムに取り組むことになったため、ユニバーサルツーリズム促進、宿泊施設におけるバリアフリー情報発信などに配慮した対応を図る
    • ホテルから提供された施設のセルフチェック情報をもとに、ホテルバリアフリー情報ページを作成する
    • ホテルバリアフリー情報ページをトップページからリンクさせる
    • バリアフリー情報ページにおける情報の見せ方、説明の仕方などは閲覧者に配慮したものを考え、作成する
    • 観光庁「宿泊施設におけるバリアフリー情報発信のためのマニュアル」(PDFファイル)を参照するとともに、その巻末資料である宿泊施設のセルフチェック・情報収集のための『チェックシート』記入例を参照して作成する
  • バリアフリー情報に関するお問い合わせページを作成する
    • バリアフリー情報の関するお問い合わせページを作成する(電話、e-mail、またはフォーム送信等)
    • フォーム送信で作成する場合、実際の送信機能は実装しなくてよい

資料として提供される観光庁のマニュアルの目次は次のとおり。

<「宿泊施設におけるバリアフリー情報発信のためのマニュアル」の目次>

  • 第1部:バリアフリー情報発信の必要性
    1. バリアフリー情報に対するニーズ
    2. 利用者が感じるバリア
    3. バリアフリー情報を発信することによる効果
  • 第2部:宿泊施設の情報に対するニーズ
    高齢の方や障害のある方が求める情報の一例

    1. 入口・アクセス
    2. 施設内・通路
    3. 客室
    4. 浴室・トイレ
    5. 食事
    6. 情報発信・問い合わせ
    7. その他
  • 第3部:バリアフリー情報発信のポイント
    1. バリアフリー情報発信の実践ステップ
      STEP1:お客様が求める情報を知る(障害理解)
      STEP2:施設のセルフチェック・情報収集
      STEP3:収集した情報の発信
      STEP4:問い合わせ対応・コミュニケーション
    2. 情報の活用方法
  • 巻末資料
    宿泊施設のセルフチェック・情報収集のための『チェックシート』

マニュアルにはサンプルページ等の制作で重要なポイントが書かれています。事前課題の中で資料として公開されているため、大会前にきちんと確認しておかなければなりません。

当日に会場に持ち込めるもの

当日の会場に持ち込めるものには制限があります。障害特性のために補助具が必要な場合は、事前に申請して許可を受けましょう。

<当日の会場に持ち込めるもの・参照できるもの>

  • 市販の参考図書1冊(全部または一部を点訳したものでもOK)
  • 事前作品と素材等の入ったCD/DVD

<当日の会場に持ち込み禁止のもの>

  • ノートやメモ紙
  • 個人所有のUSBメモリー等の記憶媒体

事前課題にある当日課題例を参考にレイアウト等をメモした場合、その紙類の持ち込みはできません。しかし、選手本人が作成したサンプルのHTML/CSS、利用方法のメモ等は、事前課題を保存したCD/DVDに一緒に保存し、本番当日に閲覧することが認められています。

本番での作業効率を高めるためにも、当日課題の参考情報をもとにサンプルを作成し、本番で有効活用していきましょう。

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