【障害者雇用支援月間】4月〜6月にポスター原画募集!展示会は9月から


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毎年9月は障害者雇用支援月間です。期間中に掲示されるポスターには、障害をもつ人たちが制作した絵画や、障害者の仕事をテーマとした写真が起用されます。こうした絵画や写真は、毎年4月〜6月に公募されたもの。2020年もすでに募集が始まっています。

今回は、障害者雇用支援月間と期間中に行われる表彰式の概要とともに、ポスター原画募集の詳細についてお伝えします。

機構や厚生労働省による「障害者雇用支援月間」とは?

障害者雇用支援月間は、障害者雇用について広く人々に知ってもらうための期間。独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(以下、機構)が中心となり、厚生労働省や都道府県と連携して啓発イベントが行われます。

期間中はポスター掲示だけでなく、さまざまな表彰やポスター原画展示会の開催も。障害者雇用の現場の取り組みや絵画、写真などを通して、障害者の就労をより身近に感じられる期間です。

9月は障害者雇用支援月間! 目的は?

「障害者雇用支援月間」は毎年9月。普段障害者雇用と関わりの深い事業主や同僚の方々はもとより、普段あまり障害者の就労を身近に感じたことのない方々にも働く障害者について知ってもらうための期間です。それによって、障害者の就労を支援していこうというのが、障害者雇用支援月間の目的です。

障害者雇用支援月間には、春〜夏に募集した障害者の仕事に関する絵や写真の表彰、展示会、障害者雇用に積極的に取り組む事業所の表彰、働いている障害者の表彰、職場改善好事例事業所の表彰が行われます。

障害者の仕事に関する絵や写真の中で特に優秀な作品は、障害者雇用支援月間のポスター原画にも起用。児童から大人まで、毎年多くの人が応募しています。

ポスター原画に応募された作品で入賞したものは、全国6会場で展示される他、入賞作品集にも掲載。機構のウェブサイトから閲覧できるようになっています。

【参考】ポスター原画募集入賞作品|機構

他に、たとえば職場改善好事例事業所の表彰では、障害のある方の雇用継続のために職場環境や制度の改善を行った事業者とその取り組みも表彰・紹介されます。

これらのイベントやポスター原画を通して、働く障害者の力強さや具体的な職場環境の整備案について具体的に知ることができるでしょう。

障害者雇用支援月間のスケジュール

障害者雇用支援月間である9月に向けて、4月からはさまざまな募集が始まります。2020年は新型コロナウイルスの影響もあって展示会や表彰式の予定は不透明。それでも、障害者雇用支援月間自体はなくなりませんし、各選考も行われます。

障害者雇用支援月間までどのようなスケジュールになっているのか、参考までに2019年のスケジュールを紹介しましょう。

まず、4月から各表彰に向けて募集が始まります。募集されるのは、障害者雇用優良事業所、優秀勤労障害者、障害者雇用職場改善好事例事業所、そしてポスター原画です。ポスター原画の募集期間は6月まで。他の募集は5月半ばまでです。

7月は、各応募に対して審査が行われます。ポスター原画募集では、選考が決定。入賞者に通知されます。

8月に入ると、表彰に向けて各募集の審査結果が厚生労働省ウェブサイトなどに掲載されます。

そして、いよいよ障害者雇用支援月間である9月。各表彰式とポスター原画入賞作品展示会が開催されます。表彰式は9月上旬、展示会は9月上旬から11月まで全国6か所で順次開催。展示会の最終会場は、全国アビリンピックの競技会場でした。

4月〜6月はポスター原画募集期間!

4月からの約3か月間は、ポスター原画募集期間です。募集部門は絵画が3部門、写真が1部門。では、応募資格や応募の際のルールを見ていきましょう。

障害者雇用支援月間ポスターとは

障害者雇用支援月間ポスターは、障害者雇用支援月間の周知や障害者就労の啓発などを目的に制作・掲示されるポスターです。障害者の仕事をテーマとした絵や写真を原画に採用しており、働く障害者の懸命さや力強さが感じられます。2019年のポスターでは、障害をもつ子が将来の職業について描いた作品も見られました。バラエティー豊かな働く障害者が表現され、楽しいポスターとなっています。

ポスター原画募集は、もともと開催されていた「障害児童・生徒等絵画展」と「働く障害者フォトコンテスト」が統合されたもの。2002年に「障害者雇用支援月間ポスター原画募集」という名称になり、現在まで続いています。

2019年の公募では、4部門合計で1,631点の応募がありました。

<2019年 障害者雇用支援月間ポスター原画募集の応募点数>

  • 絵画 小学生の部:154点
  • 絵画 中学生の部:263点
  • 絵画 高校・一般の部:1.031点
  • 写真の部:152点

募集された作品の中から80点ほどが入賞作品に選ばれ、各部門の最優秀作品が実際にポスターの原画となります。

2014年以降の入賞作品はPDF形式の作品集で閲覧できるので、どのような絵画や写真があるのか、ぜひご覧ください。

【参考】ポスター原画入賞作品集|機構

令和2年のポスター原画募集期間と応募条件

ポスター原画の募集期間は、今年も4月〜6月と発表されました。2020年の具体的な募集期間は、4月1日〜6月15日です。応募作品は、機構の担当係まで郵送します(消印有効)。

ポスター原画募集で今年募集されている部門と応募条件は、以下の4つです。

  • 絵画 小学生の部(障害をもつ、プロでない小学生が応募可能)
  • 絵画 中学生の部(障害をもつ、プロでない中学生が応募可能)
  • 絵画 高校・一般の部(障害をもつ、プロでない高校生以上の人が応募可能)
  • 写真の部(プロでない全ての人が応募可能、障害の有無は問わない)

絵画のテーマは、働くことや仕事に関係のある内容。一方、写真のテーマは、障害のある方の仕事や職場にスポットをあて撮影したもの。いずれも未発表作品に限ります。応募点数に制限はありません。

作品制作にあたってはルールがあります。以下のルールを守っていないと、せっかく応募しても選考対象外になってしまうので注意してください。

<絵画・写真の共通ルール>

  • 応募作品に「障害者雇用支援月間」等の標語その他の文字を入れない
  • 作品を丸めたり折ったりせず、厚い台紙などに挟んで包装するなどして郵送する

<絵画のルール>

  • 用紙サイズは、B3判(横364mm×縦515mm)または四つ切り(横382mm×縦542mm)。これより小さな作品はB3判か四つ切りの大きさの台紙に貼り付ける
  • 油絵の場合、12号以下で制作する(額縁はつけない)
  • 彩色と画材は自由
  • コンピュータで作画した作品の場合、他の作品をコピーした部分が含まれていないこと

<写真のルール>

  • A4の写真印画紙、光沢紙にカラープリントして応募する
  • コンピュータでの画像処理は行わない
  • 撮影機材は問わないが、高画質モード(少なくとも1200万画素以上)で撮影する
  • 入賞した場合は、作品の画像データをCD-ROM等の電子媒体に保存し、提出する
  • 原則として応募者本人が撮影したものに限る(障害を理由に本人による撮影が困難な場合は、介助者による撮影もOK)
  • 作品の被写体になる人、背景に写っている人、必要に応じて事業主や家族に、応募作品とすること及びポスターの原画等になることの承諾を得る

作品が完成したら、応募作品目録と作品添付票を作成し、作品と一緒に提出しましょう。このとき、作品添付票は、各作品の上に貼り付けてください。それぞれのフォーマットは、機構のウェブページからダウンロード可能です。

【参考】
ポスター原画(絵画・写真)コンテスト「働くすがた〜今そして未来〜」募集要項|機構

ポスター原画入賞作品展示会はいつ・どこで開催?

入賞したポスター原画は、例年9月〜11月に全国6か所で開催される展示会で、実際に目にすることができます。開催地域は、東京・愛知・大阪・福岡・札幌・全国アビリンピック競技会場(2020年は愛知県で開催予定)です。

2020年の予定はまだ発表されていませんが、2019年は下表の会場と日程で開催されました。

障害者雇用優良事業所等全国表彰式の開催

障害者雇用支援月間に行われる各表彰は、まとめて「障害者雇用優良事業所等全国表彰式」で行われます。2019年は東京都千代田区で開催されました。

全国表彰式では、優良事業所や優秀勤労障害者、ポスター原画の入賞作品、職場改善の好事例となった事業所が表彰されます。

それぞれどのような表彰なのか、2019年の結果とあわせて概要を見てみましょう。

障害者雇用優良事業所等表彰

障害者雇用優良事業所等表彰では、障害者を積極的に多数雇用した事業所と、永年にわたり障害者雇用の促進と職場安定に貢献してきた団体または個人、そして、3年以上同一の事業所で働き、他の働く人々の模範となるような障害者に対して、厚生労働大臣または機構理事長から賞が贈られます。

応募できるのは、次の条件を満たす事業所や働く障害者です。

<障害者雇用優良事業所の応募条件>

  • 障害の種類および程度に応じた職務配置、職場改善等を行うことで、障害者の採用および職場定着に積極的に取り組んでいる
  • 当該事業所の属する企業が、当該年度において、法定雇用率達成見込みである

<優秀勤労障害者の応募条件>

  • 就職している障害者である
  • 障害を克服し、模範的な職業人として業績をあげ、同僚から敬愛されている
  • 障害者となった日以降、同一の企業における勤続年数が3年以上である

2019年の障害者雇用優良事業所等表彰のうち、厚生労働大臣表彰では、障害者雇用優良事業所として17事業所が、優秀勤労障害者として17名の障害者が表彰されました。また、機構理事長表彰では、30事業所が障害者雇用優良事業所で、29名の障害者が優秀勤労障害者で表彰され、さらに障害者雇用の促進と職業安定に貢献したとして1社と1名が受賞しています。

東京・神奈川の事業所で受賞したのは、「株式会社DNPメディア・アート」(東京都)と「株式会社小田原百貨店」(神奈川県)の2社。優秀勤労障害者の勤務する会社は、「持田製薬株式会社」と「株式会社世田谷サービス公社」(ともに東京都)と、「株式会社柴橋商会」と「株式会社京急ウィズ」(ともに神奈川県)でした。

障害者雇用支援月間ポスター原画入賞者の表彰

障害者雇用支援月間のために掲示されるポスターに用いる原画の表彰も、障害者雇用優良事業所等全国表彰式で行われます。

応募作品の中から部門ごとに選出された作品に授与されるのは、以下の4つの賞。

  • 厚生労働大臣賞(1点)
  • 機構理事長賞(1点)
  • 機構理事賞奨励賞(数点)
  • 団体奨励賞

2019年の入賞作品では、障害者がそれぞれの手で一緒に清掃を行う様子を撮影した、神奈川県の椎名秀夫さんの写真『みんなできれいに』が機構理事長賞に輝きました。

また、東京都の応募者7名の作品と神奈川県の応募者1名の作品も、機構理事長奨励賞に選出されています。

障害者雇用職場改善好事例入賞事業所の表彰

職場改善好事例入賞事業所の表彰は、障害者雇用の現場の人々のさまざまな取り組みから、募集テーマに合った取り組みで好事例となる事業所を表彰するものです。「中小企業部門」と「その他部門」の2つがあります。

2019年のテーマは「中高年齢層の障害のある方の雇用継続に取り組んだ職場改善好事例」でした。このテーマで最優秀賞(厚生労働大臣賞)を獲得したのは、「株式会社シーエックスカーゴ桶川流通センター」(埼玉県)。以下の様な取り組みが評価されています。

<株式会社シーエックスカーゴ桶川流通センターの取り組み>

  • 加齢に伴い体調を崩すことが増えた従業員が通院しやすいよう、勤務時間を柔軟に設定
  • 担当業務は身体的負担の少ないものに調整
  • 周囲の従業員によるサポートを強化
  • 企業在籍型ジョブコーチが障害のある従業員一人ひとりの体調を確認し、持病や服薬状況等の配慮事項を共有
  • 障害のある従業員の意識向上のために勉強会開催と目標管理制度を導入

また、優秀賞(機構理事長賞)では、東京都の「東京グリーンシステムズ株式会社」を含む5社が受賞しました。

2020年も、4月1日〜5月20日(必着)で好事例を募集中です。今年の募集テーマは「障害者の健康に配慮し安心・安全に働けるように取り組んだ職場改善好事例」。取り組みの例や応募の方法等は、以下の募集要項をご覧ください。

【参考】令和2年障害者雇用職場改善好事例 募集要項|機構

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