2021/07/01
アビリンピック過去問題|第18回東京(2019)ビルクリーニング・オフィスアシスタント・製品パッキング・喫茶サービス
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障害のある方が職業に関する技能を競うアビリンピック。アビリンピック競技種目の中には、毎年ほぼ同じ内容の課題が出題される種目があります。それらの中から、今回は東京アビリンピックの4種目について、概要と評価ポイントをご紹介しましょう。
競技種目「ビルクリーニング」の概要と評価ポイント
競技種目「ビルクリーニング」は、オフィスの清掃を行うスキルを競う種目。地方大会でも全国大会でも同内容の課題が出るため、時間をかけて取り組めるのが特徴です。
身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能できます。
「ビルクリーニング」の課題概要と制限時間
「ビルクリーニング」の課題は、「カーペット床清掃」と「弾性床清掃及び机上清掃」の2種類です。
<「ビルクリーニング」の課題と制限時間>
- カーペット床清掃 7分
- 弾性床清掃及び机上清掃 10分
道具の使い方や手順、挨拶の仕方といった細かな規定があるため、1つ1つ丁寧に確認しながら練習しましょう。
「ビルクリーニング」の評価ポイント
「ビルクリーニング」の評価ポイントは、次の5つです。
<「ビルクリーニング」の評価ポイント>
- 作業準備:作業を始める前に作業標示板を立て、資機材の適切な準備ができるか
- 作業動作(手順):規定の手順に沿って作業ができるか
- 仕様誤り:指示に従った作業ができるか
- 作業態度:安全・ていねいに作業できているか
- 作業時間:作業にかかった時間
詳しい手順については、以下の関連記事で画像とともに解説しています。
(関連記事)
アビリンピック過去問題|第17回東京(2018)ビルクリーニング
競技種目「オフィスアシスタント」の概要と評価ポイント
競技種目「オフィスアシスタント」では、事業所の郵便物の発送準備や届いた郵便物の仕分けなどを行うスキルを競います。東京大会では全国大会とほぼ同じ内容が出題されますが、当日の練習時間や競技時間は東京大会のほうが長めに設定されていることがあります。
身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能です。
「オフィスアシスタント」の課題概要と制限時間
「オフィスアシスタント」の課題は、「発送準備」と「封筒仕分け課題」の2つです。それぞれの課題について、競技開始前に説明時間と練習時間があります。
<「オフィスアシスタント」の課題と制限時間>
- 課題1「発送準備」 練習時間15分・競技時間40分
- 課題2「封筒仕分け課題」 練習時間5分・競技時間10分
全国大会の課題同様、書類を三つ折りにする際に折り板を使うことは許可されていません。
また、用意された書類や宛名シールには印刷不良のものも含まれていますので、こうした印刷不良のものを取り除く必要もあります。
「オフィスアシスタント」の評価ポイント
「オフィスアシスタント」では書類の折り方や向き、仕分け用のリストにない封筒の仕分け方など、細かな指示があります。それらの指示に従い、ていねいに素早く進めると高評価につながるでしょう。
<「オフィスアシスタント」の評価ポイント>
- 指定通りに書類を揃えたり封筒を仕分けたりできているか
- 書類が指示通りに、ていねいに折られているか
- 印刷不良のものを使っていないか
- 封入する際の書類の向きは指示通りか
- 宛名シールは枠内に貼られているか
- 制限時間内にいくつ完成させられたか
競技種目「製品パッキング」の概要と評価ポイント
競技種目「製品パッキング」は、緩衝材や化粧箱を組み立てて商品を梱包する技能を競う種目。東京大会では実際に商品を詰めたり緩衝材を組み立てたりする工程はなく、化粧箱の蓋と身をどれだけていねいに効率よく組み立てられるかを競います。
身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能です。
「製品パッキング」の課題概要と制限時間
東京大会での「製品パッキング」の課題は、「化粧箱(蓋)の組立」20個と「化粧箱(身)の組立」20個です。
<「製品パッキング」の課題と制限時間>
- 化粧箱(蓋)の組立(20個) 20分
- 化粧箱(身)の組立(20個) 20分
「製品パッキング」は、地方大会と全国大会の作業量が大きく異なります。
全国大会になると、緩衝材2種類の組立と結束、小箱・中箱・化粧箱の組立、それらを組み合わせた梱包を行い、最後に外箱に詰めるといった多くの作業が課されます。
東京大会の課題は化粧箱の組立のみですので、全国大会の肩慣らしといえる内容でしょう。
「製品パッキング」の評価ポイント
「製品パッキング」の評価ポイントは6つあります。
<「製品パッキング」の評価ポイント>
- 折り目がしっかり折れているか
- しわや汚れがないか
- 間違った折り線が入っていないか
- 順番通り正しく組み立てられているか
- 化粧箱のへりの厚みがきちんと作られているか
- 時間内でできた数量がどれだけあるか
東京大会の製品パッキングの具体的な競技内容や全国大会の内容などは、以下の記事をご覧ください。
(関連記事)
アビリンピック過去問題|第17回東京(2018)製品パッキングと喫茶サービス
アビリンピック過去問題|第37回全国(2017)製品パッキングと喫茶サービス
競技種目「喫茶サービス」の概要と評価ポイント
競技種目「喫茶サービス」は、あらかじめ決められた飲食店の設定に従い、来店するお客さまを客席に案内したり飲食物を提供したりする技能を競う種目です。
全国大会では“クッキーと飲み物のセット”があったり、他の選手と協力して接客を行ったりしますが、東京大会ではメニューが飲み物に限られ、選手は1人ずつ競技を行う形で実施されます。
身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能です。
「喫茶サービス」の課題概要と制限時間
東京大会における競技種目「喫茶サービス」の課題は、来店したお客さまの案内からテーブルのクリーンナップまで、一連の作業のていねいさや正確さ、お客さまへの対応の適切さなどを見る内容となっています。
2019年度大会における店舗の設定は、例年通りでした。
<「喫茶サービス」の店舗設定>
- 冬の日曜日
- 開店直後の午前10時
- カジュアルスタイルのカフェ
<「喫茶サービス」の制限時間>
- 選手1人・競技1回あたりの制限時間 10分
<「喫茶サービス」の課題概要>
(車イス利用のお客さまとその友人であるお客さまの合計2名が来店)
- お客さまを客席に案内する
- お客さまにおしぼりと水を出し、注文を聞く
- 注文品をお客さまに提供する
- お客さまが席を立ったら退店を見送る
- テーブルのクリーンナップを行う
「喫茶サービス」の評価ポイント
「喫茶サービス」の評価ポイントは、お客さまに印象の良い接客になっているかどうかや、清潔感などです。特に以下の3つの点を意識してください。
<「喫茶サービス」の評価ポイント>
- 「お客さまに気持ちよく過ごしてもらいたい」という気持ちが接客に表れているかどうか
- 身だしなみや言葉遣いは適切か
- 接客の際の動作は丁寧か
東京アビリンピックでは課題内容や規定に関する情報が少なめです。サービス提供の手順、セッティングなどの詳細については、神奈川県の課題内容が参考になるでしょう。
以下の関連記事では、今大会と同じ課題が出された2018年東京大会の課題概要と、アビリンピック神奈川2019の「喫茶サービス」を紹介しています。
(関連記事)
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