アビリンピック過去問題|第37回全国(2017)コンピュータプログラミング


アビリンピック競技種目「コンピュータプログラミング」は、プログラムを作成してロボットに指定の図形を描画させる、少し変わったコンピュータ関連競技です。ただプログラムを書くだけでなく、実際にロボットアームを意図した通りに動かさなければならないのが特徴です。

2017年全国アビリンピックの「コンピュータプログラミング」では、さるの絵を描画する課題が出されました。

競技種目「コンピュータプログラミング」とは? 評価ポイントは?


アビリンピック競技種目「コンピュータプログラミング」は、指定された図形を描画するためのプログラムを作成し、実際にロボットアームを使って無駄なく描画できることを競う種目です。

身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能です。

栃木県で開催された2017年は、競技会場付近にある東照宮にちなみ、さるの絵を描画させることが課題。登録選手数は3名、実際に競技に参加した選手は2名でした。

「コンピュータプログラミング」では、作成されたプログラムとともに、実際にロボットアームが描画した絵も審査対象となります。評価ポイントは以下の5点です。

<「コンピュータプログラミング」の評価ポイント>

  • 作成されたプログラム
  • 作業の進捗管理能力
  • 競技時間終了後に提出する最終描画作品
  • 最終描画作品の描画に要した時間
  • ユーザーインターフェースの完成度
  • プログラム内容を分かりやすく資料にまとめられているかどうか

「コンピュータプログラミング」で使われた機材とプログラミング言語

2017年全国大会の「コンピュータプログラミング」で使用されたプログラミング言語は、Visual Studio 2010でした。ロボットの基本動作を指定する関数ライブラリ(PAライブラリ)が用意されているので、その関数を使用してプログラムを作成します。ただし、PAライブラリ関数のうちティーチング機能は使用してはいけません。

競技で使用された機材は、以下の通りです。

<2017年全国大会「コンピュータプログラミング」の使用機材>

  • ROBOT本体:三菱重工(株)製汎用ロボット PA10-7C
  • ベース:100×100H鋼 井桁構造 垂直描画壁付属
  • 描画機材:ホワイトボードマーカーおよび把持機構
  • ロボット制御用PC
  • プログラム作成用PC
  • プリンタ
  • PCデスク・OAチェア

ここで使われているホワイトボードマーカーは、ペン軸が3mm程度出入りする構造になっています。ロボットの機差(動作誤差)を修正するために補正動作を導入する必要がありますので気をつけてください。

「コンピュータプログラミング」の事前練習

「コンピュータプログラミング」では事前練習が行われます。

2017年は競技本番前日に事前練習が行われ、競技会場の実際の環境での練習を実施。課題については、本番とは異なる練習用課題が用意されました。

また、練習用としてWindows 7で動作可能なロボットシミュレータ(3次元グラフィックシミュレータ)も提供されます。実際にロボットアームを動かさなくても、このシミュレータを用いることでプログラムがきちんと動くかどうか確認可能です。

2017年の事前練習用課題は、正方形に内接する円と、その円に内接する正三角形の描画でした。

大会当日「コンピュータプログラミング」の制限時間と課題概要

「コンピュータプログラミング」は、昼休憩を挟んで午前と午後にわたって競技が行われます。競技の内容は、描画のためのプログラミングと実際の描画、ドキュメント作成です。

長丁場の競技ですので、じっくり取り組みましょう。

大会当日の制限時間

「コンピュータプログラミング」の制限時間は6時間。2017年は9:00-16:00で実施され、途中12:00から1時間の休憩が入りました。

競技時間が午前と午後に分かれるので、進捗管理の目安に使うとよいでしょう。

大会当日の課題概要

大会当日は、事前の練習よりも複雑な図形をロボットアームに描画させることが課題です。

競技で作成するのは、以下の3点です。

  • 会場で用意されるロボットアームを用いて描画するプログラム
  • 実際に描画した結果:1枚
  • プログラム説明資料(ドキュメント):1部

2017年全国大会の「コンピュータプログラミング」で出題された図は、さるの絵でした。


最初に正方形を描画し、その後、円や円弧、直線を指定通りに描画することで図を完成させます。

各円の中心点・半径、円弧の中心点・半径・中心角、直線の始点・終点は細かく指定されているので、数値の見落としや間違いがないよう確認しつつプログラムを作成しましょう。

プログラムが完成したら、実際にマーカーを持たせたロボットアームに描画させます。マーカーのペン軸が3mmほど出入りする構造になっているため、描画のプログラムは、その構造を踏まえて作成しなければなりません。

なるべく短時間で無駄なくきれいに描画できるよう、プログラムを修正しつつ完成させましょう。実装が完了したら、最終提出用の描画結果とプログラム説明資料(ドキュメント)を作成して終了です。

短時間できれいに描画するための独創的な方法は、最終的な採点でも高く評価されます。

なるべく小さなプログラムで実現できるように、かつ理解しやすいプログラム説明資料を作成できるように、6時間を有意義に使っていきましょう。

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