アビリンピック過去問題|第37回全国(2017)フラワーアレンジメント


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アビリンピック競技種目の中でも華やかな種目「フラワーアレンジメント」。色とりどりの花材を使って製作される花束は、いつも見る人の心を弾ませてくれます。生活を彩るものから特別な日のために用意されるものまで、美しくアレンジされた花々は私たちの日常に欠かせません。

2017年全国アビリンピックの「フラワーアレンジメント」は会場入口付近での競技となり、製作する選手たちの懸命な姿と鮮やかな作品が来場者を迎えました。

アビリンピック競技種目「フラワーアレンジメント」とは?

アビリンピック競技種目「フラワーアレンジメント」は、指定された材料を用いて花束やウエディングブーケ、テーブル装飾を製作する技能を競う種目。色とりどりの花が美しく飾られていく、とても華やかな競技です。2017年の全国アビリンピックでは会場入口付近での競技となり、多くの人が競技の様子を目にすることができました。

身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能です。

競技のポイントは、何のために・誰のためにフラワーアレンジメントを行うのかを理解し製作すること。形や色を考慮して、バランス良く魅力的に素材をまとめ上げる創造力・美的センスが求められると同時に、目的に合った作品を作れるスキルも重視されます。

2017年の参加選手は7名でした。

「フラワーアレンジメント」で支給される材料と持参できるもの

「フラワーアレンジメント」で使用する花材・資材の一部・テーブル等は会場側で用意してもらえます。選手は日頃使っている道具や資材を持っていきましょう。

会場で用意されるもの・支給される材料

競技当日の会場には、競技のための多くの花材が用意されています。色違いを無視しても、その数20種類。多くは5〜10本ずつ用意されていますが、中には1〜2本だけのものもあります。

どのような花材が使えるかは事前に公開されますので、よく確認して作品イメージを考えておきましょう。

以下が、2017年全国大会で用意されたものです。

<会場で用意されるもの>

  • テーブル:180cm×90cm×70cm程度
  • テーブルクロス
  • ブーケスタンド:高さ50cm、内径約2.5cm
  • 花バケツ
  • ゴミ袋

<支給材料(花材)>

  • ばら(赤・白・ピンク):各10本
  • SPバラ(白・ピンク):各5本
  • カーネH(ピンク・白):ピンクは10本、白は5本
  • SPカーネ(白・ピンク):各5本
  • トルコ(白):5本・八重咲
  • ミニガーベラ(P系):10本
  • アルストロメリア(白):5本
  • デルフィニューム(ブルー系):2本・枝咲
  • オレンジューム:2本
  • アンスリューム(白):5本
  • カラー(白):5本
  • かすみ草:1本
  • ヒペリカム:3本
  • 笹葉ルスカス:10本
  • 利休草:5本
  • レザーファン:15本
  • ミリオグラタス:2本
  • ゲイラックス:10本
  • ゴットセフィアーナ:5本
  • スマイラックス:1本

<支給材料(資材)>

  • 結束紐:2m
  • ブーケホルダー:1個
  • リボン:4m
  • 花瓶:1個・ピューレット
  • 吸水性スポンジ:1個
  • ブーケスタンド:1個
  • コンポートドリーム:1個・セロン製(直径14cm・高さ10cm)

選手が持参できるもの

選手は、フラワーアレンジメントに必要なハサミなど、通常の道具一般を自分で持って行きましょう。

フラワーアレンジメントに使う資材についても、会場側で用意されるものはありますが、自分で持っていかなければならない資材もあります。

<選手が持参できるものの例>

  • フラワーアレンジメントに必要な通常の道具類
  • 補強のためのワイヤー(裸、コーティング)
  • フローラルテープ
  • 両面テープ
  • その他、いつも使っている資材

イメージ通りの作品を製作できるよう必要な道具や資材をチェックし、忘れず持参してください。

「フラワーアレンジメント」の制限時間

「フラワーアレンジメント」には3つの課題があり、それぞれに制限時間が設定されています。

課題1は最長45分、課題2は最長90分、課題3は最長60分です。課題2と課題3の間には昼休憩が入ります。

2017年は、課題1と課題2が10:00-12:30、課題3が13::30-14:30で実施されました。

いずれの課題も制限時間内に完成させ、作品が映えるように可能な限り後片付けまで行いましょう。

「フラワーアレンジメント」の課題概要

2017年全国大会での「フラワーアレンジメント」の課題は、花束・ブーケ・食卓テーブル装飾という3作品の製作。2017年全国大会の課題は、基本の技術と安定感を重視した課題内容ではありますが、世界大会も視野に入れた高い完成度が要求されました。

課題1:花束の製作

競技で最初に取り組む課題1は、花束の製作です。花束は以下の条件等に従って製作しましょう。

<花束の製作条件等>

  • スタイル:ラウンド
  • 製作条件:テーブルに自立すること
  • 完成寸法:直径45cm以内、高さは結束部から27cm以内、ステムの長さは結束部から14cm以内

きれいな丸い花束にするには、全体の長さの調整や花束の結束技術が必要です。また、美しい花束になるよう、花材選びや配置にも気を配りましょう。マスフラワーやフィラフラワー、ラインフラワー等、それぞれの個性を活かした選択・配置が重要です。

課題2:花嫁の花束

課題1のあとに続けて行う課題2では、条件に従って花嫁の花束(ウエディングブーケ)を作ります。キャスケードなので、全体の形を流れ出るような自然な逆三角形に整えましょう。

<花嫁の花束の製作条件等>

  • スタイル:キャスケード(自然に流れ出る感じ)
  • 製作条件:ブーケホルダーを使用する、落下防止処理をする、ハンドルはリボン処理をする
  • 完成寸法:全体の長さ70cm以内、幅35cm以内

課題2の評価ポイントは、アウトライン・全体のバランス・花の配分・ハンドルのリボン処理・底面のカバー処理など。花嫁が持つのにふさわしいデザインを意識しましょう。

課題3:食卓テーブルの装飾(センターピース)

昼休憩をはさんで午後に行われる課題3では、食卓テーブル装飾(センターピース)を作成します。全体の形が左右対称になるのが基本です。

<食卓テーブル装飾の製作条件等>

  • スタイル:ホリゾンタル
  • 製作条件:180cm×90cmのテーブル上に製作する
  • 完成寸法:巾85cm以内、奥行き30cm以内、高さ17.5cm以内

大きな評価ポイントは、花材の個性を活かした効果的な配置がされているかどうか。ホリゾンタルなので全体が水平に広がるように製作しましょう。ただし、外側の花材が多少垂れ下がるのは構いません。

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