障害者雇用も進める「ローランズ」晴海フラッグに新店舗オープン


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2024年4月25日、花屋として人気の高い「ローランズ」の HARUMI FLAG店が、東京2020五輪選手村跡地である晴海フラッグにオープンしました。同店は東京都からソーシャルファームの認証(予備)を受け、障害や難病、育児・介護等などで就職に困難を抱える人達が共に働ける場として事業を展開しています。


画像提供:ローランズ株式会社(PR TIMES)

4月25日「ローランズ HARUMI FRAG店」が晴海フラッグにオープン

原宿などで人気の高い花屋「ローランズ」が、東京2020夏季オリンピックの選手村跡地として再開発が進む晴海フラッグに「HARUMI FRAG店」をオープンしました。

同店は今年1月に東京都からソーシャルファームとして予備認証され、今後、障害者や難病患者、育児・介護中の方など、一般的な労働条件では就労が難しい人々が共に働ける場づくりを進めます。

多様な人々が活躍できる「人を咲かせる花屋」としてスタートしたHARUMI FRAG店では、ローランズの他店舗と同様に生花やドライフラワー、観葉植物などの販売やブライダル等の装花サービスを提供。地域住民を対象としたサブスクリプションサービス「フラワーバトンサービス」やワークショップ等も開催予定です。

さらに、晴海フラッグにある100種以上の植栽についても美観維持管理を受託。花や緑との豊かな暮らしを支える重要な役割も担っていきます。

【ローランズ HARUMI FRAG店 周辺地図】


画像提供:ローランズ株式会社(PR TIMES)

営業時間は、10:00〜19:00。場所は、PARK VILLAGE B棟の1階、晴海ふ頭公園の横です。

※営業時間等の最新情報は、公式ページをご確認ください。

東京都の認証ソーシャルファーム事業とは


画像出典:東京都認証ソーシャルファーム 公式サイト

東京都では、「都民の就労の支援に係る施策の推進とソーシャルファームの創設の促進に関する条例」に基づき、基準を満たす事業所をソーシャルファームとして認証してきました。

ソーシャルファームとは、就労に困難を抱える人々も含む多様な人材が、必要なサポートを受けながら共に働く社会的企業を意味します。

ソーシャルファームと福祉的就労との違いは、ビジネスとして利益を出し、自律的な経営を行っていくこと。特例子会社とも異なり、従業員には、障害者や難病患者でない就労困難者や育児・介護などで職業生活が制限される人などが含まれます。

今回ローランズが受けた予備認証とは、「予備認証申請後に認証基準を定める雇用者数を充たすまで、『就労困難者と認められる者を新たに雇用すること』により、認証を取得」するものです。そのため、ローランズでは今後も就労困難者の雇用を計画的に続けていきます。

ソーシャルファームの起源は、1970年代のイタリアです。海外にはすでに多くの事例があり、ヨーロッパ全体で約1万社あるといわれています。日本でも、海外のソーシャルファームの広まりを受けて調査研究が進められてきました。

東京都では、2019年12月に全国初となるソーシャルファーム創設の促進等に関する条例を制定。この条例に基づき、2021年3月に最初の東京都認証ソーシャルファームが誕生しました。

東京都は、ソーシャルファームに関心がある人や認証ソーシャルファーム等に対して、以下の支援を行っています。

【東京都が行うソーシャルファームへの主な支援】

対象 支援例
関心のある人

創設を検討している人

認証基準・支援策等に関する情報提供

就労困難者と認められる人の雇用ノウハウに関する相談対応

予備認証のソーシャルファーム 事業所の整備・改修費等の補助

経営・雇用に関する相談・助言等

資金調達の支援等

認証ソーシャルファーム 事業所の運営費等の補助

経営・雇用に関する相談・助言等

資金調達の支援等

(関連記事)
ソーシャルファームとは? 東京都の条例と支援の概要

障害者雇用も進める株式会社ローランズ


画像提供:ローランズ株式会社(PR TIMES)
枠加工:編集部

花屋「ローランズ」を展開する株式会社ローランズ(本社:東京都渋谷区、代表者:福寿満希氏)は、「人を咲かせる花屋」として、多様なスタッフと共に高品質の商品・サービスを提供しています。

特に人気が高いのは原宿店。カフェを併設したおしゃれなフラワーショップとして、多くのメディアで紹介されてきました。食べられる花(エディブルフラワー)を使ったメニュー、季節のフルーツを味わえるスムージーやサンドイッチなどを楽しめます。

ローランズの事業は、大きく分けて5つあります。

生花の販売やブライダル装花、空間装花などを手がけるフラワー事業では、シーンに合わせた美しい商品・サービスを提供。廃棄される花を『資源花』として活用する「Flower Ring(花の資源化Project)」も進めています。

緑化事業では、観葉植物の販売・レンタルや空間緑化装飾、植栽の植込みと美観管理を手がけます。商業施設の装飾はもちろん、イベント会場や個人別荘などの装飾の実績があり、生花と組み合わせてさまざまな場所を演出してきました。

フード事業は、原宿店併設のカフェを中心としたサービスで、カフェメニューの他にお弁当やケータリングの注文を受けるほか、ドライフルーツのギフトをオンラインショップから購入できます。

2021年からは公益財団法人日本財団「子ども第三の居場所」事業に採択され、地域の子どもたちに食事を提供する「お花屋さんのこどもごはん」プロジェクトを展開。食事だけでなく、さまざまな体験の場も提供しています。

雇用推進事業と福祉事業は、障害者雇用や就労に関する支援などを行うものです。障害者雇用を進めたい中小企業と障害福祉団体が参加する有限責任事業組合(LLP)である「ウィズダイバーシティ」で、障害者の共同雇用や仕事発注による雇用創出や活躍の場づくりを行うとともに、他社で雇用されるフラワースタッフへの技術指導も受け入れています。

「ローランズフラワーアカデミー」では、花を扱うための知識・スキルを習得する職業訓練、就労移行支援、就労定着支援も展開してきました。

現在、ローランズで働く80名のうち55名が障害者雇用で活躍中です。

HARUMI FLAG店オープンにあたり、福寿代表は「今までローランズでサポートが難しかったシングル世帯や要介護のご家族がいらっしゃる方など、働くことの困難さと向き合う方を積極的に採用し、サポート」するとし、「晴海の地で愛される花屋を目指し、より良い未来に貢献できるよう努めて参りたい」とコメントを寄せました。

花や緑を起点とする多様な人々のつながりを、ローランズは作り続けています。

【参考】
ローランズ 公式サイト
株式会社ローランズ「人を咲かせる花屋「ローランズ」、人と晴海の街を咲かせるHARUMI FLAG店をオープン」|PR TIMES
東京都認証ソーシャルファーム 公式サイト

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