【障害者によるサービス】視覚障害者による案内を頼りに進め!ダイアログ・イン・ザ・ダークとは?体験内容・チケット購入方法


視覚障害者による声などで案内を受けながら体験するダイアログ・イン・ザ・ダーク。「何も見えない」という中で、どのようにして周囲の状況を把握していくのか、聴覚や触覚でどれほど情報を得られるのかを体験できる珍しいソーシャル・エンタテインメントです。体験内容や参加費、申し込み方法についてご紹介します。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」とは?

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」(略称DID)とは、“純度100%の暗闇”の中で、視覚以外から得られる情報を頼りに日常生活のさまざまな場面を体験する「ソーシャル・エンターテイメント」。ドイツの哲学博士アンドレアス・ハイネッケによって発案され、世界50か国以上で900万人を超える人々が体験してきました。

日本では1999年の初開催から23万人以上が体験。当初は寺院や廃校などで実施されていましたが、現在は常設の施設を使った開催もあります。

ダイアログ・イン・ザ・ダークの最大の特徴は、暗闇での体験をとおして人と人の関わり、対話の重要性、人間がもつ感覚の豊かさが感じられることです。何も見えない暗闇という特性上、声を出さなければ自分の存在を伝えられませんし、誰かが声を出して導いてくれることがとても助けになります。

声の響き方の違いから他の人がいる方向や姿勢などを感じ取れるのも、普段はなかなかできない体験です。

東京会場・大阪会場での体験内容・参加費

2021年8月現在、ダイアログ・イン・ザ・ダークを体験できる常設会場が東京と大阪にあります。その体験内容と参加費についてご紹介しましょう。

※最新の体験内容や参加費の詳細は、実際に参加するプログラムでご確認ください。

ダイアログ・イン・ザ・ダークの常設会場

ダイアログ・イン・ザ・ダークの常設会場は、東京の竹芝と神宮外苑、そして大阪にあります。

いずれの会場でも参加者は数人のグループに分けられ、事前に白杖を渡されて使い方を教わるところから体験が始まるのが特徴。説明や練習が終わったら、いよいよ完全に光のない暗闇の空間へ入ります。

全体としては、「アテンド」と呼ばれる案内人(視覚障害者)に声などで案内されながら暗闇の中を進み、いくつかの活動を行うという流れです。

東京・竹芝会場「対話の森」での体験内容と参加費


出典:ダイアログ・ミュージアム「対話の森」公式サイト

東京の「アトレ竹芝シアター棟」にあるのは、ダイアログ・ミュージアム「対話の森」です。

「対話の森」は、さまざまなプログラムで「ダイアログ」を楽しめるのが魅力。ダイアログ・イン・ザ・ダークの他、音のない世界で表情やボディランゲージを使って対話を楽しむ「ダイアログ・イン・ザ・サイレンス」、世代を超えて生き方について対話する「ダイアログ・イン・ザ・タイム」もあります。

竹芝会場でのダイアログ・イン・ザ・ダークは、約100分の体験内容。視覚障害者に案内されなが、グループのメンバーと共に暗闇を歩き、いくつかの活動を行います。

あるプログラムでは、真っ暗な中で足に伝わる感触から芝生や土の上を歩いていることが分かったり、草木の葉が手に触れたり。何も見えない中で植木鉢を配布されてガーデニングを行うといった体験もあったようです。

体験の終盤では、それぞれ座ってティータイム。暗闇で味わうコーヒーやジュースは、いつもとはまた違ったおいしさがあるとか。お会計も手探りで行うため、いつもは目で見て確認しているお金を注意深く触りながら受け渡しするという体験もできます。

体験への参加費は、大人が3850円、学生が2750円、小学生が1650円です。

大阪会場「対話のある家」での体験内容と参加費


出典:「対話のある家」公式サイト

大阪会場でのダイアログ・イン・ザ・ダークは、「家」や「家族」を軸としたプログラムが特徴です。グランフロント大阪(北館)4階の「住ムフムラボ」にあります。参加者は「家族」となって真っ暗な家を訪れるという内容で、所要時間は70分ほどとなっています。

2021年2月から4月は、「LOVE IN THE DARK」というプログラムが開催されました。暗闇の中で、他の参加者と家族になって「愛」についておしゃべりをするという内容です。愛についてじっくり考えることはもちろん、ほっこりしたこと、思いやりについてなど、日常のちょっとしたことを話しても構いません。

体験は、まずアテンドから白杖の使い方や声の使い方・聞き分け方などを学び、暗闇を進みます。やがて家のドアにたどりつくので、ドアを開けて玄関で靴を脱ぎ、家の中を探索。いつもは目で見ているものを触れながら「これは何だろう」と探っていく体験です。

家の中の探索が済んだら、いよいよ対話へ。飲み物を飲みながらテーマについて話したり、くつろいだりします。コミュニケーションを続ける中で、さまざまな経験や価値観に触れることもあるでしょう。飲み終わったら体験終了です。

大阪会場で実施されるプログラムの参加費は、大人3500円、学生2500円、小学生1500円となっています。

東京・神宮外苑会場「内なる美、ととのう暗闇。」での体験内容と参加費


出典:「内なる美、ととのう暗闇。」公式サイト

東京には、神宮外苑にある「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」にもダイアログ・イン・ザ・ダークの会場「内なる美、ととのう暗闇。」があります。他の会場とは異なり、日本のオリジナルコンテンツを提供する独自のプログラムが特徴です。

体験内容は、暗闇の中で2時間過ごすというもの。禅やマインドフルネスの要素を加え、身体感覚を高めることに重きを置いたプログラムです。体験中は自分の内側に集中することになり、時間の流れもいつもとは違うように感じられるといいます。

心や体への過剰にかかったストレスを和らげながら暗闇の中で自然にととのっていく体験は、日本文化を感じる体験にもなるでしょう。

18歳未満は参加不可で、大人1人あたりの参加費は12000円となっています。

ダイアログ・イン・ザ・ダークでの注意事項・参加できない人

体験の趣旨と安全の確保という点から、ダイアログ・イン・ザ・ダークにはいくつかの注意事項があり、参加できない人もいます。参加申込みの前に、公式ページなどでよく確認しておきましょう。

持ち込めない物と禁止事項

まず大きな注意事項として、持ち込めないものと禁止事項があります。

<持ち込み不可の物>

  • 光る物
  • 携帯電話

<禁止事項>

  • 録音
  • 録画
  • 撮影

基本的に手に持つは体験開始前にロッカーに預けるシステム。普段は携帯電話を手放さないというかたも、ダイアログ・イン・ザ・ダークではロッカーに預けてください。自分の五感をフル活用しながら暗闇を探検しましょう。

財布などの貴重品の持ち込みについては、受付の際に確認を。東京会場では体験中にお金を使用することがあるため小銭を持ち込む場合があるようですが、大阪会場では財布もロッカーに預けなければならなかったという方もいます。

また、2020年からのコロナ禍では、参加者やスタッフの安全確保のためマスク着用が必須となっています。会場での具体的な対策内容も発表されていますので、対策方針に従って楽しみましょう。

<コロナ禍における対策>

  • 参加者は全員、不織布マスクを着用する
  • 来場前に事前に検温し、37.5℃以上の場合は来場を控える
  • 来場時に手指のアルコール消毒、簡易検温を行う
  • 参加者が互いに2mの距離を確保できるプログラム内容に変更
  • 1回あたりの体験人数を減らす
  • プログラム間の時間を眺めにとり、会場内の換気と消毒を徹底

参加できない人

ダイアログ・イン・ザ・ダークへは多くの方が参加可能ですが、妊娠している方や暗闇が極端に苦手な方などは安全性の点から参加ができません。

また、コロナ禍では接触を必要とする介助による感染の恐れがあるため、そうした介助を必要とする方も2021年8月現在は参加不可となっています。

<参加できない人>

  • 飲酒している人
  • 妊娠中の人
  • 未就学児
  • 保護者同伴でない小学生
  • 体調が著しくすぐれない人
  • 著しく暗闇が苦手な人
  • 精神疾患をもつ人
  • 不安障害(パニック)等で暗闇に入れない人
  • 日常生活に支障をきたすようなケガをしている人
  • 日本語によるコミュニケーションがとれない人

<コロナ禍での安全性確保のため参加ができない人>

  • 聴覚障害のある人
  • 車椅子を利用している人
  • その他接触によるサポートが必要な人

視覚に障害のある方や盲導犬、介助犬ユーザーの方は、事前に相談すれば参加可能です。盲導犬や介助犬は体験中に連れていくことはできず、専用スペースで待機させることになります。

ダイアログ・イン・ザ・ダークの申込方法と当日の持ち物は?

ダイアログ・イン・ザ・ダークに申し込むには、各会場の公式サイトで開催予定のプログラムのページから「チケット発売中」のボタンをクリック。申込み期間になっているプログラムの日付と時間帯を選べるので、空きがある回を選択し、次の画面で代表者氏名、同行者氏名、連絡先などを入力しましょう。

体験当日は、予約した時間の15分前までに受付を済ませてください。その際に身分証の確認があるので、免許証、保険証、学生証など氏名を確認できるものの持参を忘れずに。ロッカーに荷物を預けたり竹芝会場で飲み物を購入したりする際に小銭が必要なので、100円玉を何枚か持っていくとよいでしょう。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク 「見えない」体験から感性と想像力を羽ばたかせる

街中にはさまざまな物が溢れています。床や地面に転がるゴミ、壁沿いに積まれた箱、点字ブロックを塞ぐ自転車など、目で見えるからこそ気にならない物もあります。そうした社会の中で、ダイアログ・イン・ザ・ダークでの体験は“目で見ている限りは障害にならないものが、目で見えない状況ではとても危険な場合がある”ということを知る機会になるでしょう。

同時に、暗闇で1時間以上過ごしたあとに再び見える世界は、それまで見えていた景色とは別の景色に映るかもしれません。

体験をした方からは、「自分はこういう世界に生きていたんだ」「自分の感覚はこれほど豊かだったんだ」「声をかけることは、これほど大切だったんだ」といった声が多く聞かれます。ダイアログ・イン・ザ・ダークの「見えない」中での活動は、そうした驚きと発見、人のもつ豊かさと認め合うことの重要性に気づかせてくれる体験です。

【参考】
ダイアログ・イン・ザ・ダーク 公式サイト

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