アビリンピックの過去問題で仕事のスキルアップ


「アビリンピック」は障害者が仕事の中で培ってきた技能を競う大会。実際の職務に必要なスキルを競うため、競技課題を制限時間内でクリアできるということは、その人の技能が高いことを意味します。

もし、あなたが仕事のスキルを向上させたいと考えているなら、アビリンピックの過去問題がとても役に立つでしょう。

アビリンピックとは

アビリンピックの正式名称は「障害者技能競技大会」。障害者が就労で培った技能を競い合う大会です。

開催規模別に国際大会・全国大会・地方大会の3種類があり、全国大会である「全国アビリンピック」は1972年に初めて開催されました。

現在、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(以下、機構)が主催となり、毎年全国大会と地方大会を開催しています。2020年の全国大会は愛知県で11月に開催。地方大会で金賞を受賞するか、それに準じた成績を収めた選手が集います。

地方大会を主催するのは各都道府県にある機構の支部です。

東京都の場合は、機構の東京支部が「東京アビリンピック」という通称で毎年2月に開催。神奈川県の場合は、機構の神奈川支部が「アビリンピック神奈川」という通称で、毎年10月〜11月に開催しています。

なお、国際大会は大体4年に1度行われ、次回は2021年5月下旬にモスクワでの開催を予定しています。

なぜアビリンピックの過去問題を使うべきなのか

アビリンピックの競技課題は、職場での実際の業務を想定したものになっており、知識だけでなく実際に業務を遂行する能力が試されるのが特徴です。試用するパソコンのOSやソフトウェアも時代に合わせて変化しますし、近年では「ネイル施術」が加わるなど、種目自体も少しずつ変わります。

また、競技ということもあって評価基準が分かりやすいのも特徴です。課題には具体的な指示が多く、制限時間があります。種目によっては評価のポイントも明記されているため、どういった点を重視して取り組めばよいかが分かるのです。

特定の障害の種類に特化した競技課題もあります。たとえば、視覚障害者限定の種目では「パソコン操作」が、知的障害者限定の種目では「パソコンデータ入力」「縫製」「木工」が設定されています。

以上3つの特徴から、自分が関わっている分野を見つけやすく、その分野で自分の業務遂行能力がどのくらいあるのかを把握しやすいという利点がアビリンピックの競技課題にはあるのです。

アビリンピックで出される課題は、就労する障害者が技能向上を図る上で、ひとつの目標として設定しやすいといえるでしょう。

機構の公式ページでは過去3年分の競技課題を公開していますので、実際に取り組むときは公式ページから課題をダウンロードしましょう(一部は郵送で取り寄せ)。

【参考】過去3年分の競技課題(参考資料)|機構

H2 過去問題の取り組み方

アビリンピックの過去問題に取り組む際は、最初から制限時間内で完成させようとするのではなく、課題の内容をきちんとチェックするところから始めましょう。

自分が知らないこと、できないことを知ることで、どこを重点的に強化するかが分かり、早く上達しやすいからです。

まずは課題内容をチェック

アビリンピックの課題は決して簡単なものではありません。課題の指示や条件の中に理解できない用語や操作が出てくる可能性も十分あります。

そこで、まずは1つの競技課題だけに取り組みましょう。課題の中でどのような指示が出されているのかをしっかりチェックし、課題の指示を読むだけでなく、実際に自分で作業を行ってみて、分からないところやできないところに印をつけておきます。

知らない知識や持っていない技術を身につける

課題内容のチェックで印をつけたところが、あなたの強化すべきポイントです。ゆっくりでいいので、先生や職場の人に聞いたり、自分で調べたりしてひとつずつ理解し、技術を身につけていきましょう。

速く正確にできるよう練習する

課題内容で分からないこと、できないことがなくなったら、同じ作業をもっと短い時間でできるように練習します。より短い時間でできるようになれば、職場での労働能率も上がっていくでしょう。

競技課題には制限時間がありますが、最初から制限時間内で課題を完成させる必要はありません。同じ課題に繰り返し取り組む中で、完成にかかる時間が少しずつ短くなればいいのです。

最終的に競技課題ごとに設定された時間内に完成させられるようになれば、あなたは十分な速さで作業ができるようになっています。

同じ種目の他の課題に挑戦

制限時間内に完成させられるようになれば、その競技課題を用いた練習は完成です。今度は、同じ種目の別の課題に挑戦してみましょう。

課題で出される指示の内容は毎年大体同じ。1つめの課題に取り組む中で得た知識や技術を全て使い、速く正確に完成させる練習をしていきます。

全国アビリンピックについては、過去3年分の競技課題が公開されています。地方アビリンピックは都道府県ごとに異なりますが、東京アビリンピックなら前年度分の過去問題が、アビリンピック神奈川ではその年の課題の一部が公開されています。

ホームページ上で公開されていない過去の競技課題については、担当窓口に問い合わせると、郵送してもらえる場合があります。

アビリンピック会場で実際に選手の様子を見てみよう

もし課題に取り組む中で行き詰まったり、上達のコツを知りたいと思ったりしたら、実際に大会会場に行って、選手たちの様子を観察してみると大変参考になります。

他の人がどのように作業しているのかを見ることで、書類や道具の置き方・使い方、作業をするときの姿勢、身体の動かし方など、多くのことが分かるからです。

全国アビリンピックも地方アビリンピックもそれぞれ年1回の開催で機会は多くありません。でも、もしタイミングが合うなら、ぜひ近くの会場に行ってみましょう。

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