陸上・水泳・卓球「東京2025デフリンピック」日本が強い競技に注目!


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2025年、聴覚障害のあるアスリートによる国際的なスポーツ大会が日本で初めて開催されます。パラリンピックより長い歴史をもつデフリンピック。過去大会でも多くの日本人選手が活躍してきました。特に多くメダルを獲得してきた3つの競技をご紹介します。

聴覚障害のあるアスリートの祭典「東京デフリンピック2025」

デフリンピックは、聴覚障害のあるアスリート(デフアスリート)のための国際総合スポーツ大会。2025年の夏季大会である「東京2025デフリンピック」は、2025年11月15日から26日の12日間にわたって日本で初めて開催されます。

パラリンピックほど認知度は高くないデフリンピックですが、実はパラリンピックよりも長い歴史をもっています。パラリンピックとデフリンピックの違いは、パラリンピックが聴覚障害以外の身体障害のあるアスリートが参加する大会であるのに対して、デフリンピックはデフアスリートのみが参加するという点です。競技ルールや情報保障の観点から、個別に開催されてきました。

デフリンピックの競技ルールは、原則としてオリンピックと同じ。異なるのは、手話やランプ等による視覚的な合図、コミュニケーションが行われることです。実際、これまで多くの競技で、光を使った合図が採用されてきました。

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デフリンピックとは?正式名称と特徴、パラリンピックとの違い

デフリンピックで日本が強い競技は陸上・水泳・卓球

これまでデフリンピックを知らなかった方は、「どの競技に注目して観戦すればいいのだろう」と疑問に感じるかもしれません。そこで、今回は日本が特に多くのメダルを獲得してきた3つの競技をご紹介します。

陸上

1つめの要注目競技は、「陸上」です。2017年の夏季大会では、男子が金・銀・銅、女子が銅メダルを獲得。2022年の大会でも、男子が金・銀を、女子が銅メダルを獲得しました。

過去2大会でメダルの実績がある種目は、下表のとおりです。

【メダルを獲得した陸上の種目】

メダルの種類 種目

金メダル

男子400m、男子200m、男子100m、男子4×100mリレー

男子ハンマー投げ、男子棒高跳び

銀メダル

男子円盤投げ、男子ハンマー投げ

銅メダル

男子ハンマー投げ

女子1500m、女子棒高跳び

陸上のルールは、オリンピックと同じ国際ルールに準拠して実施されます。

デフリンピックならではのルールは、スタート音が聞こえないアスリートのために「スタートランプ」も活用していること。選手にとって見えやすい位置に配置してあり、クラウチングスタートを行う短距離種目でも、選手が顔を上げずにスタートできるよう工夫されています。

ランプの点灯と光の色は、3つの合図と連動しています。

  • 赤色……「オン・ユア・マークス」
  • 黄色……「セット」
  • 緑色……ピストルの号砲

といった具合です。

2025年夏季大会では、駒沢オリンピック公園総合運動場の陸上競技場などで開催される予定です。

水泳

2つめは、「水泳」です。こちらも男子の種目を中心に多くのメダルを獲得してきました。2017年夏季大会では、男子が金・銀・銅、女子が銅メダルを獲得。2022年の大会では、男子が金・銀、女子が金メダルを獲得しています。

過去2大会におけるメダル実績のある種目は、次のとおりです。

【メダルを獲得した水泳の種目】

メダルの種類 種目

金メダル

男子400m自由形、男子200m自由形、男子1500m自由形

男子400m個人メドレー、男子200m個人メドレー

男子100mバタフライ

女子100mバラフライ

銀メダル

男子200mバタフライ、男子50mバタフライ

男子200m背泳ぎ、男子100m背泳ぎ

男子200m自由形、男子200m個人メドレー

男子4×200m自由形リレー、男子4×100m自由形リレー

男子4×100mメドレー

銅メダル

男子50m背泳ぎ

男子400m個人メドレー、男子200m個人メドレー

男子4×100m自由形リレー

混合4×100mメドレー

水泳も、陸上と同じように国際ルールに準拠して競技が行われ、スタートランプを用いた合図が採用されています。

ランプの色は、次の合図と連動しています。

  • 白色……スタート台に乗る
  • 赤色……テイク・ユア・マークス
  • 青色……スタート

ただ、大会によってはスタートランプが設置されていないこともあります。その場合、スターターの身振りと光による合図が使われます。

水泳の競技会場は、東京アクアティクスセンターです。

卓球

そして3つめの競技は、「卓球」です。卓球では女子が中心となってメダルを獲得してきました。女子のダブルスや団体戦で、2017年に銅メダル、2022年に銀と銅のメダルを獲得。男子も、2022年大会では団体戦で銅メダルを獲得しました。

過去2大会におけるメダル実績は、下表のとおりです。

【メダルを獲得した卓球の種目】

メダルの種類 種目

金メダル

銀メダル

女子団体戦

銅メダル

男子団体戦

女子ダブルス、女子団体戦

卓球のルールは、1ゲーム11ポイントのラリーポイント制。10対10になった場合は、2点差がつくまで試合が続きます。陸上や水泳と同様に国際ルールに準拠しています。

デフリンピックにおける卓球の特徴は、会場でのルール説明、場内アナウンス、誘導などにおいて、手話などを用いた情報保障が行われる点。ダブルスなど連携が重要となる種目では、音による判断ができませんので、パートナーの動きをよく理解して戦う必要があります。

卓球の競技会場は、東京体育館の予定です。

デフリンピックはこの競技にも注目!

陸上・水泳・卓球の3競技以外にも、メダルを獲得してきた競技がいろいろあります。

例えば「バレーボール」は、女子が2017年の大会で金メダル、2022年の高いで銀メダルを獲得。他の大会でも3位までに入ることが多い競技です。デフアスリートにとっての難しさは、ボールを打つ音や声かけによる連携ができず、監督の指示も音では伝わらないこと。手話や読話(唇や表情から内容を読み取る技術)、アイコンタクトなど、視覚を駆使した連係プレーが見どころです。

「自転車」でも、「マウンテンバイク」と「ロード」の両方で女子が活躍しています。マウンテンバイクは、丘や山など起伏のあるオフロードを周回する競技。ロードは、舗装された道路を走り、着順や走破タイムを競う競技です。いずれも国際ルールに準拠して行われ、旗やタイム表示による情報保障が採り入れられています。

また、「空手」も2022年の大会で日本人選手が活躍しました。男子が銅メダルを、女子が金メダルと銅メダルを獲得しています。種目は、「形」と「組手」の2種類。それぞれに個人戦と団体戦があります。空手における情報保障は、ライトの活用です。2022年の大会では、審判員の「やめ」と連動して場内外を赤く照らす照明が導入されました。

東京2025デフリンピックへの寄付・協賛も募集中

見どころが多いデフリンピック。現在、デフリンピック準備運営本部がある公益財団法人東京都スポーツ事業団は、一般社団法人全日本ろうあ連盟や東京都と連携しながら準備を進めており、個人や企業からの寄付・協賛も募集しています。

寄付金は、都内で会場にアクセスしやすい仕組みづくりに使われるとのこと。今利用できるのは銀行振込のみですが、今後、クラウドファンディングによる寄付も可能になるとしています。

協賛では、大会全体に協賛する「トータルサポートメンバー」のほか、競技ごとに協賛する「ゲームズサポートメンバー」も募集中です。

東京2025デフリンピックは、日本のデフアスリートの勇姿を間近に見るチャンス。日本代表となる選手たち、そして世界のデフアスリートの活躍に、ぜひご注目ください。

(関連記事)
国際手話とは?東京2025デフリンピックを手話で応援!

【参考】
東京2025デフリンピック大会ポータルサイト
メダリスト一覧|第24回夏季デフリンピック競技大会ブラジル2021日本選手団
メダリスト一覧・競技結果・競技スケジュール|第23回夏季デフリンピック競技大会サムスン2017

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