どんな制度が必要?未経験でも大丈夫?—企業と働く人の両方を見つめるアデコの障害者雇用支援


本ページはプロモーションが含まれています

人材派遣や転職エージェントなどで知られるアデコグループは、障害者雇用にも力を入れています。日本では特例子会社を設置するとともに、自治体の障害者雇用推進事業を受託。障害者向け派遣・転職サービスも展開し、未経験や職歴が少ない方が実績を積める仕組みも整えています。

アデコグループによる社内外の障害者雇用推進

総合的な人事ソリューションや人材サービスを提供しているアデコグループは、以前から障害者雇用に取り組んできました。

自社での障害者雇用はもちろん、クライアントとなる企業へ障害をもつ人を紹介したり、アウトソーシングで受注したプロジェクトのメンバーとして障害を持つ方を採用したりするなども行っています。

その中で、障害者雇用の推進・支援の一環として The Valuable 500 にも参加。次のようなコミットメントを公表しました。

<The Valuable 500でのコミットメントの概要>

  • 雇用主と協力し、多様な人材を受け入れるプログラムや経路を開発する
  • 障害者の職業訓練や社会進出を支援する
  • AI技術の活用も含めて、障害者が働く上での障壁を軽減するような独自の雇用方針と慣行を段階的に導入する
  • 障害者雇用等に関係するパートナーシップやイニシアチブを通じて、よりインクルーシブな雇用にむけた取り組みを世界で展開し、好事例を共有する

障害をもつ方が働ける職場環境整備の支援や障害をもつ方自身の職業準備性を高める支援、最新技術の活用も考慮した雇用管理、情報共有など、さまざまな取り組みを行っていることが分かります。

国内のアデコグループでの取り組み

日本国内でも、アデコグループは自社グループの内外で障害者雇用を推進・支援しています。特例子会社やグループ内の制度、事業における障害者雇用支援などを見ていきましょう。

特例子会社での取り組み

国内のアデコグループには、特例子会社であるアデコビジネスサポート株式会社があります。アデコビジネスサポートは、グループでの障害者雇用促進を目的に設置された、アデコ株式会社100%出資子会社。東京都の田町、新宿、そして大阪に拠点を持っています。

アデコビジネスサポートでは身体障害者・知的障害者・精神障害者が働いていますが、民間企業の平均と比較すると特に精神障害者の割合が高いのが特徴。2018年4月時点で従業員数は200名以上となっています。


出典:アデコビジネスサポートの特長|アデコグループ

特例子会社の社員が担当している業務は、一般事務や事務補助業務の他、データの入力やチェック、文書作成や電子化の業務、印刷業務、メール業務、清掃や備品管理、外部受託業務など多岐にわたります。

社員からは、

  • 研修制度が充実している
  • 専属トレーナーから的確な指示やアドバイスが受けられる
  • 長所を生かしながらチャレンジできる
  • ダブルチェックを行い、品質管理がしっかりしている
  • マイペースで仕事ができる
  • 自分なりに考えたことを提案した際に受け入れてもらえる

といった声が聞かれました。

公式サイトの他の情報と合わせると、アデコビジネスサポートには以下のような制度・支援があるようです。

<アデコビジネスサポートの制度・支援>

制度・支援 主な内容
ジョブコーチ –        それぞれの障害特性に合わせた業務内容・業務手順・指示方法を考える

–        社員一人ひとりの職域拡大を目指し、自立して業務を遂行できるように指導

–        人間関係や職場マナーの支援・教育を行う

–        家庭や支援機関と連携し、社員の成長と自立を支援

–        グループ会社の障害者雇用に対する啓発

–        グループ会社の障害者雇用について助言や業務調整

在宅勤務 –        出勤が難しい社員は在宅勤務が可能

–        入社時や新しい業務を始める際は研修を実施し、出勤者と同じような環境で働ける

–        業務時間中は上司やトレーナー、ジョブコーチと常に連絡が取れる

–        テキストメッセージ、トーク(電話)、ビデオ通話、画面共有などを用いた業務指示・コミュニケーション

–        業務に必要な機材は会社から支給

–        一定額の回線使用料を支給

雇用形態 –        契約社員での勤務から、4年を目安に無期社員に切り替える制度あり
勤務時間 –        基本は7.5時間勤務

–        スタート時は6.5時間以上で相談可

One on One 面談 –        毎月1回実施

–        1か月の目標、業務の進捗、不安な点などをヒアリング

–        一人ひとりの課題を見つけ、解決に必要なことを考える

社外カウンセラー –        就労上の悩みや問題の解決を支援

–        予約制カウンセリング

–        メンタルヘルス研修

–        予防のための啓発

–        自分でできるストレス対処法の獲得支援

手話通訳者 –        聴覚に障害を持つ社員ともたない社員のコミュニケーションと情報保障を支援

–        手話、口話、筆談、ノートテイク、PC要約筆記

–        社内の手話教室や要約筆記のポイント指導など

職場体験・実習 –        特別支援学校および就労支援機関から実習生の受け入れあり

–        時期などは要相談

自治体から障害者雇用推進事業などを受託

国内のアデコグループの主要企業であるアデコ株式会社は、さまざまな自治体から雇用に関わる事業を受託してきました。2021年も、宮城県の「令和3年度就労移行支援事業所機能強化事業」および「令和3年度障害者雇用プラスワン事業」、東京都の「働き方改革推進事業」などを受託しています。

宮城県からの受託事業においては、

  • 障害者の就労や定着促進のための環境整備
  • 障害者の就労定着率向上支援
  • 就労移行支援事業所における企業開拓などの課題解決
  • 宮城県内の企業における障害者雇用の現状と課題の分析
  • 企業訪問による障害者雇用の普及啓発
  • 企業向けセミナーの開催
  • 特別支援学校見学会の実施
  • 企業説明会の実施

などに取り組みます。

一方、東京都から受託した「働き方改革推進事業」では、東京都内の中小企業等に対して

  • 企業向けのTOKYO「働き方改革、ライフワークバランス」相談窓口設置
  • 社会保険労務士などの相談員による企業が抱える課題や問題点の明確化
  • 課題解決のためのアドバイス
  • ノウハウや法令知識などにについて体系的に学べる無料の集中講座の実施
  • 労働関連法令・労務管理・ライフワークバランス施策・生産性向上施策等に精通した専門家の派遣

といった支援に取り組むとしています。

働き方改革でポイントとなる時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得、フレックスタイム制の導入などは、障害者雇用においてもプラスに働くことが多いもの。障害者雇用に関する直接的な支援は宮城県での事業となりますが、東京都でも障害をもつ社員を含む働き方改革について助言を求めることができるでしょう。

人材派遣・転職エージェントによる障害者の就労支援

アデコグループには、人材派遣・アウトソーシング・HRソリューションを提供する「Adecco」や転職エージェントである「Spring」があります。これらのサービスでも障害者の就労支援を行っています。


出典:プロジェクト契約社員・紹介予定派遣のお仕事のご紹介|Adecco

「Adecco」の場合、障害者手帳を持っているか申請中の方を対象に、プロジェクト契約社員または紹介予定派遣の仕事を紹介。プロジェクト契約社員では、アデコが取引企業から請け負った業務やプロジェクトのメンバーとなり、アデコと雇用関係を締結して働きます。一方、紹介予定派遣では、派遣先企業で一定期間派遣社員として働いたあと、合意に基づいて派遣先企業の直接雇用で採用されるという働き方になります。

プロジェクト契約社員は未経験の方や実績を積みたい方に、紹介予定派遣は職場環境を見極めてから契約社員や正社員になりたい方向けの仕組みです。

2021年5月現在では、関東・近畿・宮城(仙台)・富山の仕事から、こうした働き方ができる求人を検索できます。


出典:障害者の転職(Social Partners)|Spring転職エージェント

転職エージェント「Spring」では、Social Partners(ソーシャル・パートナーズ)で障害者採用の専門知識をもつコンサルタントが転職支援を行っています。

障害をもつ方が対象の求人のみを取り扱っており、キャリア相談から入社までをトータルにサポート。紹介する企業も、障害特性に合わせた働き方ができるか、適切な設備を整えているかなどの条件をクリアした企業のみです。

Socsial Partnersについては、以下の関連記事でも紹介しています。

(関連記事)
障害者の就職・転職を成功させる!7つの転職エージェントを紹介

アデコグループのビジョンと主な事業

アデコグループには、世界のグループ企業と共有する「Adecco Group Vision」と国内グループ企業に共通の「Adecco Group Japan Vision」、そしてコア・バリューがあります。

これらのビジョンやコア・バリューに基づき、アデコグループはそれぞれの企業に合った人材サービスや総合的な人事ソリューションを提供する分野で、世界のリーディングカンパニーの役割を担ってきました。

ビジョンとコア・バリュー

アデコグループのビジョンとコア・バリューは、以下のようになっています。

<Addecco Group Vision(抜粋)>
私たちのビジョンは、世界中の人々が仕事の未来を受け入れられるように、刺激を受け、動機づけられ、訓練を受け、そして成長できるようにすることです。そして、それぞれの未来をこれまで以上に明るくより良いものにするため、目標に向かって前進し、成功するための刺激を得られる環境を提供していきます。

<Adecco Group Japan Vision(抜粋)>

  • 組織を、あらゆる人財が躍動できる場にする。
  • 働く人に、ビジョンという原動力をもたらす。
  • 人材サービスのポテンシャルを全開する。

<Core Values(抜粋)>

  • Customer Centricity(顧客中心主義)
  • Passion(情熱)
  • Entreprenourship(起業家精神)
  • Responsibility(責任)
  • Team Spirit(相互協力)

出典:ビジョン・コアバリュー|アデコグループ

時代の変化に対応しながら世界中の人々の就労を支援するため、アデコグループでは人と仕事のマッチングとともに「ビジョンマッチング」を推進。人々が仕事で最大限の力を発揮できる制度づくり、教育支援、DX推進、企業や地域を超えた「人財プラットフォーム」の実現に取り組む一方で、働く人一人ひとりのキャリアビジョンを発見できる転機や求められる能力の開発支援を提供しています。

主な事業

アデコグループは人材サービスを提供するグローバルリーディングカンパニー。日本での主要会社はアデコ株式会社です。

世界の60の国と地域で事業を展開しており、登録就業者数は国内で3万4000人以上。全国のクライアントのニーズに合った人材を提供しています。

国内の事業では、「Adecco」などの有期/無期の雇用派遣やアウトソーシング、「Spring転職エージェント」による人材紹介、海外での採用、HRソリューションの提供といったサービスを展開。IT人材の派遣を専門とする「modis」、人材育成や組織変革を支援する「LHH」もあります。


出典:日本におけるAdecco Group|アデコグループ

2021年からは、『「人財躍動化」を通じて、社会を変える。』というビジョンのもと、5カ年の新たな中期事業計画を開始。自分自身のビジョンの実現に向かって働く人と、そうした人が力を発揮できる組織環境とを生み出すとともに、つないでいくことで労働生産性を高めるとしています。

アデコグループの社内での取り組みや障害者雇用支援からは、求人や人材を機械的にマッチングするのではなく、障害をもって働く人と障害者を雇用したい企業とがお互いに納得して歩むための素地づくりが重要であることが分かります。

【参考】
アデコグループ 公式サイト
Addecco|The Valuable 500
Adecco、宮城県より「令和3年度就労移行支援事業所機能強化事業」を受託|アデコグループ
Adecco、宮城県より「令和3年度障害者雇用プラスワン事業」を受託|アデコグループ
Adecco、東京都より「働き方改革促進事業」を受託|アデコグループ
障害をお持ちの方へ プロジェクト契約社員・紹介予定派遣のお仕事のご紹介|Adecco
障がい者の転職(Social Partners)|Spring

障がい者雇用に関する最新ニュース しごとマガジンのダイジェスト 障がいと仕事に関する最新ニュースを読もう! メルマガに登録する 就職を目指す障がいのある方の就労サポート!就労以降支援事業所全国検索
就職、職場定着に真に役立つ情報をわかりやすく解説。
あなたの就労に活用ください。
TOP