アビリンピック過去問題|第19回東京(2020)製品パッキング・喫茶サービス


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2020年度の東京アビリンピックは、コロナ禍により本大会中止となり、競技のみが実施されました。「製品パッキング」では化粧箱の他に小箱・中箱の組立と全体のセットアップも課題に加わり、全国大会により近い内容に。「喫茶サービス」では例年と同様、10分程度の内容が出題されました。

競技種目「製品パッキング」とは

アビリンピック競技種目「製品パッキング」は、商品を届けるための化粧箱や中箱・小箱を組み立て、指示通りにセットアップする競技です。東京アビリンピックでは化粧箱の組み立てのみで競われてきましたが、2020年度は中箱や小箱の組み立てと全体のセットアップが加わり、競技時間も15分長くなりました。

課題は全部で2つ。いずれも、くず取り作業から始めます。

各課題の評価ポイントは、以下のとおりです。

<課題1 化粧箱(蓋・身)の組み立て>

  • 折り目がしっかり折れているか
  • できばえが良いか(しわ・汚れ・間違った折り線がないか)
  • 正しい順番どおりの組み立てになっているか
  • 化粧箱のへりの厚みがきちんとつくられているか
  • 時間内に完成した数量がどれだけあるか

<課題2 小箱・中箱の組み立てと全体のセットアップ>

  • 折り目がしっかり折れているか
  • できばえが良いか(しわ・汚れ・間違った折り線がないか)
  • 正しいセットアップができているか
  • 小箱の中に商品(段ボール片)が入っているか

「製品パッキング」の制限時間と課題概要

「製品パッキング」は長らく同じような課題内容で実施されてきましたが、今大会では小箱・中箱の組み立てと、それらを含めた全体のセットアップが必要になりました。作業量が増えていますので、あらためて自分に合った資材の配置や手順を確認しましょう。

制限時間

今大会の「製品パッキング」の制限時間は、課題1が40分課題2が15分です。

各課題の競技が始まる前に説明と練習時間があり、課題1と課題2の間には15分の休憩が設けられています。全体の流れは下表のとおりです。

内容 時間
全体説明 5分
課題1 説明と練習 10分
課題1 競技 40分
休憩 15分
課題2 説明と練習 10分
課題2 競技 15分

全体で95分を目安に実施されました。

課題概要

「製品パッキング」の課題1は、化粧箱の組み立てです。蓋と身の両方を最大20個ずつ組み立てましょう。化粧箱の構造や組み立て方は前年度までと同じで、20個全てを完成させられるよう作業を進めます。

化粧箱の組み立てでは、へりに厚みを持たせるような折り方ができているかどうかもチェックされます。へりが潰れないようにしながら、かつ余計な折り線やしわがつかないように、ていねいに素早く折り目を付けて組み立てなければなりません。

続く課題2では、化粧箱の中に入れる小箱と中箱を組み立て、さらにそれらを指示通りにセットアップする必要があります。

これは、全国アビリンピックでの課題内容に近いもので、東京大会では前年度までなかった課題。小箱と中箱で組み立て方が異なり、中箱には小箱の底が見えるような穴も開けられています。余計なしわが入らないよう、気をつけて扱いましょう。

また、小箱の組み立ての最後には、商品に見立てた四角い段ボール片を忘れずに入れてください。

下の図は、全国アビリンピックで出題される「製品パッキング」の課題概要です。今回の東京大会では、この中の「競技課題2」における化粧箱の組み立て、小箱・中箱の組み立て、小箱を入れた中箱を化粧箱に入れるセットアップが出題されています。緩衝材の組み立てと外箱へのセットアップは出題されていませんが、これから数年間をかけて全国課題の内容に近づいていくかもしれません。

競技種目「喫茶サービス」とは

競技種目「喫茶サービス」では、参加選手がカフェの従業員であるという想定で、2人1組のお客様を案内、接客するスキルを競います。東京アビリンピックでは毎年ほぼ同じ内容で競技が行われ、課題に含まれるメニューも6種類のドリンクメニューから変更はありませんでした。

本競技種目の最も重要なポイントは、お客様がくつろいで気持ちよく過ごせるような対応ができているかどうかです。そのためには、対応時の言葉遣いや清潔感のある身だしなみ、丁寧な所作などの習得が必要です。

「自分がお客様だったら、どのような対応がよいか」といった視点や、練習でお客様役を務めてくれる方の意見をもとに、スキルアップしていきましょう。

<喫茶サービスの評価ポイント>

  • 全体をとおして、「お客様にくつろいでもらいたい」という気持ちが表れたサービスを実践できているか
  • 身だしなみは適切か
  • 言葉遣いは適切か
  • お客様と接する際の所作は丁寧か
  • 入店の案内からテーブルのクリーンナップまでの手順は適切か

競技中に器材などの不具合に気づいた場合は、すぐに競技委員に申し出ましょう。

「喫茶サービス」の制限時間と課題概要

競技の制限時間および内容は前年度と同様です。器材等の基本的な配置にも変更は見られませんでした。ただ、どのテーブルのどの位置に何が配置されているかは、当日にならないと詳しくは分かりません。実際に競技に参加する場合は、競技当日の器材類の配置チェックをしっかり行ってください。

制限時間

制限時間は、1人あたり10分です。

競技開始前に器材類の配置を確認したら、ゼッケン番号と氏名を競技委員に伝えて競技が開始されます。競技終了は選手の申告によって行われるのが基本ですが、10分を過ぎても競技が終わらない場合は競技委員の判断で中断されることがあります。

課題概要

今回、競技課題で設定されたのはカジュアルスタイルのカフェ。冬季の日曜日午前10時、開店直後に2人1組のお客様がやってくるという状況です。2人のうち1人は車椅子利用者のため、客席へのご案内や退店時などでは、車椅子のお客様に合った対応が求められます。

カフェのメニューは以下の6種類のドリンクのみです。

<喫茶サービスのメニュー>

  • コーヒー
  • アイスコーヒー
  • レモンティー
  • アイスレモンティー
  • ミルクティー
  • アイスミルクティー

競技全体の流れは、以下のように進みます。突発的な出来事が生じる可能性もありますが、基本的にはこの流れを意識して対応していきましょう。
<喫茶サービスの流れ>

手順No. 対応内容
1 –   器材類の配置を確認する

–   競技を開始する

2 –   入店したお客様を客席へ案内する
3 –   準備テーブルでおしぼりと水、注文伝票を用意する
4 –   お客様におしぼりと水を出す

–   お客様に注文を聞く

5 –   注文品を厨房カウンターにとおす
6 –   注文品を受け取る

–   注文品をお客様に提供する

7 –   お客様の退店時に見送りをする
8 –   テーブルをクリーンナップする
9 –   競技終了を審査員に伝える

なお、テーブルセッティングは、

  • テーブル番号表示札
  • 紙ナプキン
  • メニュー

の3つとなっています。
準備テーブルと厨房カウンターに置かれている器材、競技会場のレイアウトは以下のとおりです。

競技自体は8分程度で終わる内容です。練習の際も、6〜8分の中で心地よい対応ができるよう意識するとよいでしょう。

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