【デフリンピック】女子の活躍に期待高まる!デフボウリングとは


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2025年11月に国内初開催となる夏季デフリンピック。「東京2025デフリンピック」では、日本代表の出場が期待されている競技の1つにボウリング競技があります。直近では2024年12月に開催された第10回アジア太平洋ろう者競技大会で、女子シングルスと女子ダブルスでメダルを獲得しました。
デフリンピックのボウリング競技の概要・種目と注目選手、基本ルールをご紹介します。

デフリンピックのボウリング競技とは

聴覚障害があるアスリートが出場するボウリング競技は、一般に「デフボウリング」と呼ばれます。

デフボウリングの特徴は、聴覚以外の知覚で情報を伝えること。選手たちは音が聞こえないため、投球開始・終了や中断などの合図を視覚情報(ライトの点灯やモニターへの表示)で受け取ります。

そうした情報保障以外の部分では、原則として国際ルールに従って開催されます。

デフリンピックのボウリング競技は、開催年によって実施種目が異なります。個人戦・チーム戦や「オールイベンツ」という総合成績を競う種目、オールイベンツの上位者が競う「マスターズ」などがあり、基本的には、これらの種目の中から1つ以上が開催されてきました。いずれの種目も男女別に競われます。

【デフボウリングの種目 ※国際ルールと同様

種目 出場者 特徴
シングルス
(個人戦)
1人の選手 予選:6ゲーム

準決勝・決勝:1ゲームのトーナメント戦

ダブルス
(2人チーム戦)
2人のチーム 予選:6ゲーム

準決勝・決勝:1ゲームのトーナメント戦

トリオ
(3人チーム戦)
3人のチーム 予選:6ゲーム

準決勝・決勝:1ゲームのトーナメント戦

チーム
(5人チーム戦)
5人のチーム 予選:6ゲーム

準決勝・決勝:ベーカー方式の1ゲームのトーナメント戦

オールイベンツ シングルス〜チームでの予選個人成績上位者 シングルス〜チームでの予選で個人成績上位者にメダルが贈られる
マスターズ オールイベンツの上位24人 予選(第1ラウンド〜第3ラウンド):
シード順位に基づき、2ゲーム先取マッチ準決勝・決勝(第4&5ラウンド):
第3ラウンド勝者による2ゲーム先取マッチのトーナメント戦

1ゲームは、10フレームで構成されます。チームで見られる「ベーカー方式」は、この1フレームを定められた順番で選手が交代しながら投球する方式です。

東京2025デフリンピックのボウリング競技会場は、「東大和グランドボウル」(東京都東大和市)を予定しています。

デフボウリング注目の日本代表選手は?

2025年1月現在、東京2025デフリンピックのボウリング競技ナショナルチームのメンバーはまだ発表されていません。直近の国際大会では、第10回アジア太平洋ろう者競技大会のボウリング競技に出場した日本代表選手がいます。同大会では女子がシングルスで金メダル、ダブルスで銀メダルという好成績を収めました。

なお、2001年以降の夏季デフリンピックにおける日本代表の成績は、次のようになっています。

  • 2009年 台北大会
    • 女子シングルス5位
    • 女子マスターズ2位
  • 2005年 メルボルン大会
    • 男子ダブルス5位
    • 女子ダブルス8位
    • 女子トリオ8位
    • 男子チーム5位
    • 女子チーム6位
  • 2001年 ローマ大会
    • 男子シングルス4位
    • 女子シングルス3位
    • 女子ダブルス1位

今回、特に注目されている選手は、女子選手の櫻庭まどか選手と佐藤杏奈選手。両選手は第10回アジア太平洋ろう者競技大会のダブルスでペアを組み銀メダルを獲得し、佐藤杏奈選手は同大会のシングルスで金メダルに輝きました。

各選手のスコア例として、2024年9月開催の「全国ろうあ者体育大会 in 群馬」のボウリング競技も参考になります。

【日本人選手のスコア例】

選手名※1 スコア例 ※2 平均スコア
小松博臣 選手 合計985(6ゲーム) 164.17
土屋勇 選手 合計1,545(9ゲーム) 171.67
中村洋三 選手 合計1,654(9ゲーム) 183.78
山本正則 選手 合計911(6ゲーム) 151.83
櫻庭まどか 選手 合計1,460(9ゲーム) 162.22
佐藤杏奈 選手 合計1,656(9ゲーム) 184.00
佐藤浩美 選手 合計917(6ゲーム) 152.83
村野美幸 選手 合計1,521(9ゲーム) 169.00

※1 出典(選手名):2024年:第10回アジア太平洋ろう者競技大会(マレーシア) 日本チーム名簿
※2 出典(スコア例): 第58回全国ろうあ者体育大会 in 群馬 競技結果 ボウリング(男子個人戦・女子個人戦)

佐藤杏奈選手はまだ大学2年生(2025年6月現在)という若さでの好成績ということもあり、11月のデフリンピックにおける活躍にいっそう期待が高まっています。

ボウリングの基本ルールとスコア計算


ボウリングの1ゲームは10フレームで構成され、予選か準決勝・決勝かによって何ゲーム投げるかが異なります。夏季デフリンピックでは、予選で6ゲーム、準決勝・決勝で1ゲームの投球が基本ですが、マスターズでは2ゲーム先取した選手が勝者となります。

投球数は、第1フレーム〜第9フレームで各フレーム最大2投です。第10フレームについては、ストライクまたはスペアの場合に3球目を投げることができます。ストライクとは、フレームの第1投で10本のピンを全て倒すこと。スペアとは、第1投で残ったピンを第2投で全て倒すことです。

ボウリング競技のスコア計算は、基本的には倒したピンの数がそのまま点数になります。3本倒せば3点、6本倒せば6点、といった具合です。ただし、ストライクやスペアなど好成績の場合は、加算が行われ、通常よりも高い点数が与えられます。

例えば、ストライクの得点は「10+次の2回の投球で倒したピン数」、スペアの場合は「10+次の投球で倒したピン数」となります。ストライクが2連続で発生すると「ダブル」、3連続では「トリプル(またはターキー)」と呼ばれ、さらに加算される点数が大きく増えます。

1ゲームの最高得点は300点で、これを出すには12回連続のストライクが必要です。

【参考】
デフリンピック 公式サイト(英語)
ボウリング|東京2025デフリンピック 大会情報サイト
アジア太平洋ろう者競技大会情報|一般財団法人全日本ろうあ連盟 スポーツ委員会
競技結果|第58回全国ろうあ者体育大会 in 群馬
世界ボウリング選手権大会|Japan Bowling
国内統一ルールを制定・施行しました|日本ボウリング機構

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