2022/02/10
【障害者が作る商品】アール・ブリュットでつながる「つむぐと」の商品とクラウドファンディング
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芸術の正規の教育を受けていない人々による芸術作品、アール・ブリュット。東京都武蔵野市でアール・ブリュットを商品として届けているブランドが「つむぐと」です。コロナ禍で長期休業を余儀なくされる中、2021年7月から実施されたクラウドファンディングには多くの支援が集まりました。
東京都武蔵野市のブランド「つむぐと」とは?
東京都武蔵野市には、障害をもつ方によって作られた商品を販売する「つむぐと」があります。JR中央線三鷹駅から徒歩8分ほどのところに店舗を構え、小物やTシャツ、靴などを販売してきました。
「つむぐと」は、社会福祉法人武蔵野が手がけるブランドで「はたらく つたえる つながる」をコンセプトに、同法人が運営する武蔵野市内の福祉施設利用者が制作し、発信・販売。普段なかなか目に留まりにくい活動や商品を「つたえる」ことで、他の方々と「つながる」ことを目指しています。
同時に、「つむぐと」は武蔵野市におけるアール・ブリュットでも代表的な存在です。アール・ブリュットとは、正規の芸術教育や伝統とは別の文脈で制作された芸術作品のこと。現在、障害者によるアートは1つのアール・ブリュットとして注目されています。
そんな中、「つむぐと」は2021年7月17日から21日に開催された「武蔵野アール・ブリュット2021」でメンバーが大会実行委員会として参加。2点を出品し、それぞれ会場の入口とロビーを飾りました。
多くの支援を得た「つむぐと」のクラウドファンディング
「つむぐと」の商品は、武蔵野市内の店舗や地元のイベントなどを中心に販売されています。
ただ、2020年からの新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、2021年9月現在は長期休業中。企画していた販売イベントも次々と延期・中止となり、「つたえる」場が激減してしまいました。
こうした困難な状況下で「つたえる」「つながる」を実現するために立ち上げたのが、クラウドファンディング・プロジェクト「光のあたる場所へ。~障害のある方が生み出した、まだ誰も知らないモノたち~」です。
支援のリターン(返礼品)には、
- 施設利用者直筆のお手紙
- 「名もなきアートのサブスクリプション ミニ エクストラ」(施設利用者によるアート作品)
- 「空色シリーズセット」(空色マスク・マスクカバー各1点)
- 「押し花コースターセット」(コースター4枚・オリジナルポストカード5枚)
- 「Tシャツセット」(フリーアートTシャツ・オリジナルポストカード5枚)
などが用意されました。
出典:光のあたる場所へ。〜障害のある方が生み出した、まだ誰も知らないモノたち〜|GoodMorning
2021年7月1日に始まった同プロジェクトは、7月24日に目標額を達成し、最終的に78万6900円を集めることに成功。武蔵野市役所健康福祉部障害者福祉課や公益財団法人武蔵野市福祉公社、一般社団法人マジェルカなどの応援を受けるなど、「つむぐと」と地元の方のつながりを強く感じさせます。
集まった資金は、広告費や梱包資材、施設利用者への給料を含む商品製作費などにあてられるとのことです。
「つむぐと」の商品・作品例
「つむぐと」ではさまざまな商品を展開しています。その中で代表的なものをいくつかご紹介しましょう。
押し花を使った作品
最初にご紹介するのは、押し花を使った作品。「押し花カード」や「押し花コースター」などがあります。
<押し花カード>
押し花カードの材料は牛乳パックです。表面のコーティングをはがした後、植物顔料とともにミキサーにかけ、紙をすいてカード型にしています。思い思いに飾りつけられた押し花が可愛らしく、ぬくもりを感じられるメッセージカードです。
<押し花コースター>
押し花コースターは、季節の花々を押し花にしてレジンで閉じ込めたコースター。花だけでなくコインもアクセントに加えられているのが特徴です。葉や花びらの色味が光に透けて美しく、お茶の時間を彩ってくれます。
Tシャツ
2つめは、ペイントを施したTシャツです。「つむぐと」のTシャツには、手でペイントした「ハンドペイントTシャツ」や、偶然性を最大限に活かして作られた「フリーアートTシャツ」などがあります。
<ハンドペイントTシャツ>
ハンドペイントTシャツは、利用者の方がさまざまな道具を使って描いたアートが特徴のTシャツ。元気な色味のデザインが多く、カジュアルな装いに合うデザインです。
<フリーアートTシャツ>
出典:光のあたる場所へ。〜障害のある方が生み出した、まだ誰も知らないモノたち〜|GoodMorning
一方、フリーアートTシャツは、主に身体に麻痺のある方によって制作されたアートのTシャツです。「引っ張るとお皿が傾き、絵の具がこぼれる」ことを利用して色づけを行っています。偶然できあがるアートが新鮮な驚きを与えてくれるでしょう。
リメイクバッグ
3つめは、受注生産のメイクバッグです。
出典:エコバッグ|松葉茶屋
バッグ本体に使われているのは、飲食店やお菓子屋さんなどで使われた米袋や粉袋など。袋の大きさや丈夫さを活用したアップサイクルで、トートバッグ、保冷バッグなどを製作しています。
「つむぐと」のリメイクバッグで知られるお店の1つが、深大寺の「松葉茶屋」でしょう。そばで有名な同店のそば袋を大きなトートバッグにリメイクされたもので、数量限定で販売されています。
「つむぐと」の商品を購入できる場所は?
「つむぐと」が製作する商品を購入できるのは、武蔵野市内の拠点である「つむぐと」の店舗が第一の選択肢。ただし、コロナ禍では長期休業中なのでご注意ください。営業再開については公式インスタグラム、フェイスブックなどでご確認を。
- 「つむぐと」店舗情報
- 所在地:東京都武蔵野市中町1-28-10
- 最寄り駅:JR中央線 三鷹駅
- 電話:0422(54)5134
- 「つむぐと」公式インスタグラム
- 「つむぐと」公式フェイスブック
第二の選択肢は、「つむぐと」の一部商品を取り扱っているオンラインショップ「マジェルカ」です。「つむぐと」で製作されている商品以外にも、障害をもつ方々が製作したさまざまな雑貨を扱っています。吉祥駅から徒歩8分のところに実店舗もあります。
- 「マジェルカ」店舗情報
※最新の情報は公式サイトをご確認ください- 所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町3-3-11 中田ビル1F・B1F
- 最寄り駅:JR中央線・京王井の頭線 吉祥寺駅
- 電話:0422(27)1623
- 営業時間:11:00-19:00
- 休日:不定休
- 「マジェルカ」公式サイト
- 「マジェルカ」公式オンラインショップ
この他、武蔵野市内のイベントや協力店などで販売されることもあります。「つむぐと」公式SNSでもときどき販売店を紹介していますので、購入をご検討の方はぜひ覗いてみてください。