障害者の就職に有利なおすすめパソコン資格と難易度


仕事で使うのが当たり前になったパソコン。求人広告の応募資格にも「パソコンの基本的な操作が可能なこと」などと記載されていることが珍しくありません。自分のパソコンスキルを証明するには、パソコン資格の取得が早道。しごとマガジン編集部のある就労移行支援事業所ルミノーゾでも、パソコン資格対策を行っています。

今回は、障害者の就職で有利にはたらく、おすすめのパソコン資格を難易度とともに紹介。自分に合った資格を取得し、ぜひ就職活動に役立ててください。

パソコン資格取得で障害者の就職も有利になる

現代のビジネス現場では毎日のようにパソコンに触ります。自分にパソコンスキルがあることを証明するには、パソコン資格を取得して履歴書の資格欄に記入するのが手っ取り早い方法でしょう。

「パソコン資格なんて一度もとったことがない」という人でも、P検やITパスポートなら比較的取得は簡単。サーティファイや日商PC検定のように事務系に必要不可欠なWordやExcelに特化した資格なら、即戦力であることもアピールできます。

プログラマーやウェブデザイナーのような専門スキルが必要な職種なら、基本情報技術者やウェブデザイン技能士といった資格があることで、就職だけでなく昇給にもつながりやすくなるでしょう。

初心者におすすめのパソコン資格一覧

特定のソフトウェア(アプリケーション)に絞った資格の勉強を始める前に、まずはパソコンを扱うための知識やスキル、業務で頻繁に使われるシステムやソフトウェアに関する基礎的なスキルと習得すると、就職だけでなくその後の仕事にも役立ちます。

はじめは、そのような総合的な知識やスキルを初心者レベルから判定してくれるパソコン資格の取得がおすすめです。

まずは「P検」3級! ICT活用の知識とスキルを総合判定

最初の取得に最適なパソコン資格は「P検」(ICTプロフィシエンシー検定試験)です。難易度は等級によって異なりますが、3級以下なら取りやすい資格と言えるでしょう。

「ICTプロフィシエンシー」とは、ICT(情報通信技術)を自由に駆使して問題解決する技術のこと。単なるパソコン操作スキルだけでなく、ビジネスの現場で必要なネットワークを使った情報共有や活用についての知識・スキルを問う検定試験です。

試験には知識問題と実技問題があり、5級〜3級・準2級・2級・1級に分けて判定が行われます。入社時点で必要とされるのは3級レベルですので、就職活動に使うなら3級取得を目指しましょう。

P検は、就労移行支援事業所ルミノーゾでも毎月事業所内で受験ができる、おすすめの資格です。後で紹介するMOSの対策講座もルミノーゾで実施していますが、事業所内で受験できるという利便性から、P検のほうが受験者数は多くなっています。

受験後送られてくる合否通知には、テスト結果だけでなく弱点スキルも記載。継続的なスキルアップのヒントとしても有用です。


【参考】P検公式サイト

初心者でも国家資格がとれる「ITパスポート」

パソコン資格「ITパスポート」は、ITを利用するすべての社会人に求められているIT関連の基礎知識があることを証明できる国家資格です。難易度はP検よりもやや上がりますが、きちんと勉強すれば初心者でも取得できるでしょう。

AIやビッグデータ、IoTといった新技術やアジャイルなどの新手法に関する知識と、経営全般に関する知識、セキュリティやネットワークなどの知識、プロジェクトマネジメントの知識が総合的に問われます。

試験問題は、ストラテジ系(経営全般)、マネジメント系(IT管理)、テクノロジ系(IT技術)の3分野から出題。各分野で正答率30%以上、全体では正答率60%以上で合格です。

出題分野が広いのが特徴ですが、実技で高度な操作や知識が求められる試験ではないので、比較的取り組みやすい試験といえます。

ITパスポートは、多くの企業で積極的に活用され、受験者も年々増加しています。

【参考】ITパスポート公式サイト

マイクロソフト・オフィス系のパソコン資格

ビジネスで頻繁に使われるソフトウェアの筆頭は、マイクロソフト社のオフィス系ソフト。そのため、オフィス系ソフトの活用に特化したパソコン資格も多数。

日本の企業に人気のある資格は、サーティファイの実施するオフィス系検定試験です。また、マイクロソフト社がスキル認定することで世界的にも知名度が高いパソコン資格にMOSがあります。現場で使える力を証明できる信頼性の高い資格では、日商PC検定などもおすすめです。

初心者からOK! サーティファイのオフィス系資格

サーティファイルのオフィス系資格にはいくつか種類がありますが、WordやExcel、PowerPointの資格がおすすめです。いずれもソフト(アプリケーション)に特化した試験内容で、選択式の問題と実技によって判定されます。

WordとExcelでは3級〜1級が、PowerPointでは上級と初級があります。全体的に合格率が高いため、難易度は低いと考えてよいでしょう。企業の社内研修でも使われることの多い検定試験ですから、就活時に取得しておけば有利です。

では、サーティファイの資格のうちメインの3つを順番に見ていきましょう。

1つめは、Wordの活用に特化した「Word文書処理技能検定試験」。Wordを使った文書作成スキルとビジネスの現場で実際に活用できる力が問われます。2019年3月末時点では累計で約47万人が受験、2018年度の平均合格率は83.3%でした。

【参考】Word文書処理技能検定試験公式サイト

2つめは、「Excel文書処理技能検定試験」です。Excelを用いた表計算処理スキルと現場での活用スキルを認定する検定試験です。2019年3月末時点での累計受験者数は約72万人、2018年度の平均合格率は83.2%でした。

【参考】Excel文書処理技能検定試験公式サイト

3つめは、「PowerPointプレゼンテーション技能検定試験」。PowerPointを用いたプレゼンテーション資料(スライド)作成に特化した検定試験です。

ビジネスの現場においてPowerPointのスライド作りは必要不可欠ですが、分かりやすく魅力的なスライドを作れる人は多くありません。営業や分析に関わる業務では特に重宝されるスキルです。

PowerPointプレゼンテーション技能検定試験の累計受験者数は2019年3月末時点で約58万人、2018年度の平均合格率は90.0%でした。

【参考】PowerPointプレゼンテーション技能検定試験公式サイト

人気No.1「MOS」はマイクロソフト社認定で即日結果

パソコン資格の中で最も知名度が高いのが「MOS」(Moicrosoft Office Specialist)です。就労移行支援事業所ルミノーゾでもMOS対策講座を行っています。

MOSはWord、Excel、PowerPoint、Access、Outlookのスキルを証明できる資格。マイクロソフト社認定の資格制度なので、国際的にも通用するのが魅力です。

試験問題はバージョン別に作成されているため、アプリケーションごとの受験が可能(2020年4月現在では、2016と2013に対応)。レベルは、一般レベルと上級レベルで2つあるのが基本です。ただ、PowerPointとAccessは一般レベルのみ試験が実施されています。全部で14種類ありますから、自分に必要なものを受験しましょう。

合格率は非公表ですが、一般レベルは80%程度、上級レベルは60%程度と言われています。
受験したその日に結果が分かるため、すぐに資格が欲しい人にもおすすめです。

【参考】MOS公式サイト

高い信頼性を誇る「日商PC検定」

MOSは国際的に通用するパソコン資格ですが、受験者数が多く合格率も高いため、他の応募者と差を付けにくいかもしれません。他の人より有利に就活を進めたいなら「日商PC検定」は良い選択肢の1つです。

日商PC検定は商工会議所による検定試験で、知名度は低いものの公的資格として高い信頼性を誇ります。

ビジネス文書、資料作成、データ分析といった現場で使うスキルを判定するとともに、経済に関する知識も出題されるなど試験範囲が広いため、資格取得はMOSより大変と考えてよいでしょう。

日商PC検定には3級(一部にはBasicも)〜1級がありますが、1級は年に2回しか受験チャンスがありません。2級以下は毎月1回、試験が実施されています。

「文書作成」「データ活用」「プレゼン資料作成」の3種類の試験すべてで2級以上に合格すれば、「日商PCプロフェッショナル認定証」の交付申請ができます。就活用に日商PC検定でパソコン資格取得を目指すなら、2級を狙っていくのが現実的でしょう。

【参考】日商PC検定公式サイト

Excel中級者以上におすすめの「VBAエキスパート」

オフィス系のパソコン資格の中で、業務で即戦力になるのに取得者が少ない資格といえば「VBAエキスパート」です。

VBAとは、ExcelやAccess用プログラミング言語のこと。VBAを使えるようになると、業務の時短に大きく関わるため、生産性向上に貢献できます。

試験の種類はExcel VBAとAccess VBAの2種類。レベルはベーシック(初級)とスタンダード(上級)があります。スタンダードはプログラマレベルの資格ですので、事務や営業、製造管理等で使うだけならベーシックでも構いません。

ただ、Excel VBAとAccess VBAの両方のスタンダードレベルに合格すると「スタンダードクラウン」の認定証が発行されます。積極的にVBAを活用したい企業にとっては、スタンダードクラウン認定者はとても頼もしい存在。もしプログラミングが好きなら、ぜひスタンダードクラウンを目指してみてください。

【参考】VBAエキスパート公式サイト

プログラマーやウェブデザイナーなど専門職向けパソコン資格

プログラマーやSE、ウェブデザイナーといった専門職の場合、専門スキルに特化した資格が必要です。特に、「基本情報技術者」はIT系エンジニアにとっては必須の国家資格。ウェブデザイナー向けの「ウェブデザイン技能検定」は、ウェブデザインのスキルだけでなく、セキュリティや最新動向の知識についても判定されます。

プログラマー、SEならぜひ取りたい国家資格「基本情報技術者」

「基本情報技術者」は、IT系技術者を目指すなら必須のパソコン資格。「ITエンジニアの登竜門」と呼ばれる国家資格で、ITパスポート試験よりも難易度が上です。

基本情報技術者試験では、コンピュータシステムの開発・運用、ネットワーク、データベースなどのスキルが判定されます。合格すれば、上司やリーダーの指導下で情報戦略に関する予測・分析・評価を行ったり、システムの設計・開発・運用ができたり、ソフトウェア開発ができたりするスキルを持っていることが証明されます。

出題されるプログラム言語は、C、Java、Python、アセンブラ言語(CASL Ⅱ)の4言語。令和元年の応募者数は約17万人で、合格率は25.7%でした。

【参考】基本情報技術者試験公式サイト

基本情報技術者試験に合格したあとは、応用情報技術者試験でステップアップ可能。応用情報技術者試験では選択式の問題と記述式の問題が出されますが、選択式で基準点に達しないと記述式試験を受験できないという、さらに難易度の高い試験となっています。

ウェブデザイナー向け国家資格「ウェブデザイン技能検定」

ウェブデザイナーとして仕事をしたい場合は、国家資格「ウェブデザイン技能士」を取得できる「ウェブデザイン技能検定」がおすすめです。

ウェブデザイン技能検定には3級〜1級があり、2級以上を受検するには、受検資格にある条件のいずれかを満たさなければなりません。

<2級の受検資格(一部)>

  • 2年以上の実務経験がある
  • 大学や各種学校などを卒業している
  • 3級の技能検定に合格した

<1級の受検資格(一部)>

  • 7年以上の実務経験がある
  • 大学卒業後3年以上の実務経験がある
  • 2級に合格したあと2年以上の実務経験がある

受検料が全体的に高いのですが、35歳未満であれば受検料の減免があります。

3級からステップアップしていくのでもいいですし、受検資格を満たしているなら2級をまず取得するのもよいでしょう。

【参考】ウェブデザイン技能検定公式サイト

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