障害者就職面接会とは|参加するメリットと注意点


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就職や転職を希望する人にとって、企業の面接にかかる時間や労力は決して小さなものではありません。面接を行う企業側も応募者ごとに日程を調整するのは大変です。そこで、両者にとって効率良く面接を行える機会として重要なのが合同面接会。新卒向けや中途採用向けのものが有名ですが、今回は障害者限定の合同面接会について解説します。

障害者就職面接会とは

就職を希望する人と採用を希望する企業が一堂に会する就職面接会は、一般枠の新卒や転職では広く知られています。一方、障害者雇用枠に限定した障害者就職面接会も定期的に開催されてはいますが、ハローワークを利用していないと、なかなか情報が入ってきません。障害者対象の面接会には、どのようなものがあるのでしょうか。

開催規模と開催頻度

合同面接会と聞くと大規模なものを想像しがちですが、実際は会議室で行われる数社程度のものから、大規模コンベンション施設で行われる200社以上のものまで、さまざまな面接会があります。

ハローワーク主催の障害者就職面接会の場合、比較的小さな規模ではブロックごとの就職面接会があり、200社ほどの大きな規模では広域の就職面接会があります。東京都では例年2月・7月・9月〜10月に開催されます。

<ハローワーク主催の障害者就職面接会:東京都の場合>

  • 2月開催:中〜大規模の障害者就職面接会
    • 中央会場と多摩会場に分かれる
    • 中央会場は大規模面接会(東京国際フォーラムなどでの開催)
  • 7月開催:大規模の障害者就職面接会
    • 2019年度の会場は池袋のサンシャインシティ
  • 9〜10月開催:中有小規模の障害者就職面接会
    • ブロックごとに開催

また、各ハローワークが独自にミニ面接会を開催する場合も。ミニ面接会の参加企業は10社未満で、就職希望者は事前に参加登録し、指定時間に会場へ入るという形をとっています。開催時期は管轄ハローワークに問い合わせましょう。

民間事業者のうち障害者向け求人を扱うところが主催する合同面接会もあります。こちらも規模はさまざまで、大きな都市ほど開催頻度が高く、規模も大きめに。東京国際フォーラムで開催されるような面接会では、多くの大手企業が求人を出しています。

【参考】クローバー就職フォーラム|クローバーナビ

出展企業と募集職種

大規模面接会では、集英社やぺんてる、三菱UFJ銀行、東京海上日動火災保険、東京ガス、森ビル、キヤノンといった有名企業が名を連ねる他、建設会社、大学などの出展も見られます。

募集職種は一般事務職や販売、清掃が中心。とはいえ、規模が大きくなるほど職種も増え、システム開発やプログラム補助などIT系の仕事や、建設業、接客業での募集も毎回見られます。

ハローワーク主催の面接会では事前求人一覧が公開されますので、どのような職種があるのか確認してみましょう。

【参考】令和元年度第2回障害者就職面接会を開催します|東京労働局

参加方法

障害者就職面接会に参加する場合、まずは事前に申込みを済ませる必要があります。当日に参加登録できる場合もありますが、混雑するので待ち時間が長くなります。

事前の参加申込みができたら、当日に向けて履歴書や手帳のコピーなどを用意しましょう。

事前の参加申込み

ハローワーク主催の場合、障害者就職面接会についての情報はハローワークやハローワークのホームページで得られます。参加申込みは最寄りのハローワーク窓口で行いましょう。

民間事業者が主催の場合、合同面接会の公式ページにある参加申込み用のページから申し込み、その後、郵送で案内状や参加証などを受け取ります。

当日の参加の仕方

面接会当日は、スーツを着るのが基本です。もしスーツを着るのが難しい場合は普段着でも構いませんが、なるべくスーツに準じた清潔な服装にしましょう。お財布や鍵などの必需品以外に必要なのは、以下のものです。

  • 履歴書・職務経歴書(職歴があれば)各5部
  • 障害者手帳や判定書
  • 障害者手帳や判定書のコピー 5部
  • 面接会の案内状・参加証
  • 飲み物(ペットボトルや水筒)
  • 自分用のメモとペンなど
  • 小銭(履歴書などのコピーが足りなくなった場合のコピー代)

会場についたら、入口で参加証を見せて名札を受け取ります。名札をつけて会場に入り、参加者ガイダンスなどを聞きましょう。各企業ブースが開くまでの待ち時間に、トイレの場所・コピー機の場所・休憩できる場所を確認しておくと安心です。

面接を受けたい企業のブース前に並び、面接の順番を待ちましょう。このとき、大規模面接会では番号札制になっている場合があります。番号札制の場合は、番号札をとって面接の順番を待ちます。

人気企業だと順番を待つ時間がとても長くなります。そういう時は、待っている間に他の企業の面接を受けにいくと、効率良く企業ブースをまわれるでしょう。

面接が始まったら、企業の担当者の質問に答えます。志望動機やあなたのもつ能力・長所について話したり、障害について説明したりできるよう、事前にメモをつくっておく便利です。

受けたい面接を全て受け終わるか終了時刻になったら、会場の受付で書類に記入して名札と共に返却し、会場を出ましょう。採否は、後日あらためて知らされます。

合同面接会に参加するメリット

合同面接会に参加する第一のメリットは、時間と労力の節約です。また、同時に何社も見られるため、合同面接会でしか得られない情報や経験も得られます。

一度に多くの企業を知ることができる

1社ずつ調べたり説明会に行ったりするには多くの時間と体力が必要ですが、合同面接会なら一度にたくさんの企業を知ることができます。大手企業だけでなく、これまで知らなかった企業の情報も入ってくるでしょう。

有名企業でなくても、障害者にとって働きやすい環境を提供している事業所なら安定した就労が期待できます。本命企業以外に、そうした優良企業への応募も考えてみましょう。

書類選考なしで直接面接を受けられる

文書で自分をアピールするのが苦手な人にとって、直接採用担当者と話せる合同面接会は大きなチャンスです。書類だけでは伝えられなかった自分の能力や長所、人柄を見てもらえるでしょう。

就職面接の傾向を体感できる

合同面接会では一日にたくさんの企業の面接を受けられます。面接の場数を踏むことで、どのように話せば担当者に伝わりやすいか、担当者の反応がいいかが分かってくるでしょう。

たとえ面接会で就職が決まらなくても、その後の就職活動に向けた準備運動になります。

参加する際の注意点

人混みが苦手な場合は、会場に入るだけで疲れてしまうかもしれません。また、面接会では人と話すことが多くなりますが、音声だけでのコミュニケーションが苦手な人もいるでしょう。

面接できちんと自分のことを伝えるためにも、事前に対策を考えておきましょう。

面接で伝えたい内容を準備しておく

前もっていろいろ考えていても、いざ面接となると緊張で話せなくなる人は多いもの。自分の経歴や資格、志望動機などは履歴書に書いてあるとはいえ、他にも確認しておきたいこと、伝えておきたいこともあるでしょう。

何を伝えたいか、何を聞きたいかなどを事前にメモしておくと、面接で話しやすくなります。音声だけでは伝えにくいなら、自分で小さな筆談器を持って行くのもいいアイデアです。

多数の面接を受けるなら計画を立てる

面接会が大規模になるほど待ち時間は長くなりがち。特に人気企業には長蛇の列ができます。1社ずつ待っていては、あまり多くの企業に面接してもらえません。1日に5社以上まわるには計画が必要です。

「長く待ちそうだな」と思ったら、待っている間に別の企業の面接を受けるのが鉄則。求人情報や参加企業一覧が事前に公開されているなら、面接を受けたい企業や求人を4〜5社選び、希望順にリストアップしたメモを作りましょう。リストにある企業を空いているところからまわっていくのです。

とはいえ、詰め込みすぎると疲れてしまいます。体力と相談しつつ、適度に休憩をとってください。

感覚過敏の方や人混みが苦手な方は対策を忘れずに

会場にいるのは、企業の採用担当者と障害者本人だけではありません。障害者の支援者や会場のスタッフ、取材の人などもいます。感覚過敏があったり人混みが苦手だったりする場合、大規模になるほど大きなストレスを感じてしまうでしょう。

感覚過敏の場合は、自分の特性に合わせた対策が必要です。たとえば以下のような対策があります。

  • 聴覚過敏 → イヤーマフや耳栓をつける
  • 視覚過敏 → 待ち時間に目を閉じる・専用のメガネをかける
  • 嗅覚過敏 → マスクの着用・タオルで口と鼻を覆う
  • 触覚過敏 → 特に混雑する場所を避ける・中小規模の面接会を選ぶ

他の人から距離を取りたくなったら、会場の隅など人の少ないところで休憩しましょう。

人混みが怖い場合は、大規模面接会よりもミニ面接会に参加するほうがいいかもしれません。ミニ面接会なら、参加者ごとに時間が指定されるため、人混みによるストレスを感じずに面接を受けられるでしょう。

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