アビリンピック過去問題|第40回全国(2020)パソコン組立


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精密機器を扱うアビリンピック競技種目のひとつ、「パソコン組立」。ミニタワー型のケースにCPUやメモリ等を取り付けたマザーボード、電源ユニット、光学ドライブ、SSDやHDDを組み込み、必要なソフトウェア等をインストール・設定して、パソコンとして使えるようにする競技です。今大会の参加者は2名のみでしたが、今後、参加者の増加が期待されます。

2020年度の「パソコン組立」は2名が参加

アビリンピック競技種目「パソコン組立」は、制限時間内にデスクトップ型パソコンを組み立て、指定されたソフトウェアのインストールや設定を完了する競技種目です。

組立の手順は選手に任されているものの、課題で指定された仕様どおりにパーツを取り付ける必要があり、効率的にパソコンケース内にきれいにパーツを収めたり不具合のないように取り付けたりする高いスキルが求められます。

2020年度全国大会での参加選手は2名、うち1名が銀賞を受賞しました。

ハードウェアとソフトウェアの両方への対応が求められるため、多彩な知識とスキルを要する競技種目となっています。

「パソコン組立」の制限時間・評価ポイント

「パソコン組立」の制限時間は4時間です。昼休憩を挟み、午前と午後に分けて実施されます。

<「パソコン組立」の制限時間と2020年度の実施時間帯>

時間帯 制限時間 2020年度
午前 2時間 10:00-12:00
(昼休憩) (12:00-13:00)
午後 2時間 13:00-15:00

 

「パソコン組立」の評価ポイントは、競技本番で配布される課題の指示に従って組立やインストール、設定が行われているかどうか、空気の流れを意識して配線をまとめられているかなどです。

<「パソコン組立」の評価ポイント>

  • 仕様どおりに組み立てられているか
  • 取り付けネジの種類は正しいか
  • ケース内の空気の流れを考慮して配線がまとまっているか
  • 指示どおりにOSや各種ドライバ・ユーティリティをインストール、設定できているか
  • 時間内に完成させられるか

正確に手際よく作業を進められるよう、何度も練習を重ねましょう。

選手が持参するもの、会場で用意されるもの

競技当日に使う道具類や材料、設備のうち、道具類は選手が持参することになっています。選手が持参するものに具体的な指示はありませんが、組立に必要な一般的な道具類は持っていくようにしましょう。配線を束ねる結束バンドも、会場側で用意される物のリストにない場合は、持参する必要があります。

<選手が持参するもの>

  • プラスドライバ
  • ニッパー
  • ラジオペンチ
  • 結束バンド
  • その他作業に必要な道具

障害特性に応じて独自に加工した道具・機材等については、事前に事務局に申し出て承認を得られれば、当日の競技会場に持ち込むことが可能です。

会場側で用意されるのは、作業台や電気スタンドといった設備、パソコン組立に必要な材料、ソフトウェア等です。

<会場で用意されているもの>

  • 作業台(W1800×D750×H745)
  • 丸椅子
  • 電気スタンド(100V 27W)
  • 材料
    • ケース(ミニタワー型)と電源
    • CPU(Intel Core i5)
    • マザーボード(Intel H310チップセット)
    • メモリ(DDR4-2666 8GB)2枚組
    • SSD(SATA2.5インチ 500GB)
    • HDD(SATA3.5インチ 500GB)
    • グラフィックカード(NVIDIA GeForce GTX 1650)
    • マウス(光学式スクロールタイプ)
    • キーボード(109 日本語キーボード)
    • 光学ドライブ(DVD スーパーマルチドライブ)
    • 液晶モニタ(21.5インチ)
    • ネジ(付属品を使用)
    • 各種ケーブル(付属品を使用)
  • ソフトウェア
    • OSインストール用USB(Windows10 Home Edition)
    • M/Bドライバ・ユーティリティ インストール用CD
    • グラフィックボード ドライバインストールCD

「パソコン組立」の課題概要

「パソコン組立」の競技課題概要は大会前に「競技課題A」として公開されます。ただし、「競技課題A」には細かい設定内容等は記載されていません。実際にパソコン組立の練習を行う際は、公式ページで公開されている過去問題の「競技課題B」(当日課題)を参照するほうがよいでしょう。

「パソコン組立」の競技は、概ね以下のような流れで進みます。

<競技の流れ>

項目 タスク 詳細
パソコンの組立 デスクトップ型パソコンを組み立てる 競技課題等に記載された部品を用いて仕様どおりにパソコンを組み立てる
ソフトウェアに関する設定 BIOSの設定を行う 指定された日付を設定

指定された時計の時刻を設定

言語を日本語とする

OSのインストールとドライブの設定を行う Cドライブ(SSD)にWindows10をインストールする

ユーザー名を設定する

パスワードは設定しない

パソコン名を設定する

DドライブをHDDとしてパーティションの容量を100GBとする

Eドライブを光学ドライブとする

ドライバのインストール M/Bのドライバ・ユーティリティをインストールする

グラフィックボードのドライバをインストールする(推奨設定で進める)

LANアダプタを設定する IPアドレスを設定する

サブネットマスクを設定する

デフォルトゲートウェイを設定する

DNSを設定する

全ての作業完了時 パソコンをシャットダウンする
その他 片付けをする 机上やゴミなどは整理・整頓しておく

最初の工程である組立では、以下の仕様に従ってデスクトップ型パソコンを組み立てます。競技課題Bにブロック図が記載されていますので、それを参考にしながら手際よく組み込める手順を模索してみてください。

<パソコン組立の仕様>

  • 競技課題に記載されているブロック図をもとに組み立てる
  • 組立の手順は自由
  • 取り付けるもの
    • マザーボードにCPU、メモリ、グラフィックカードを取り付ける
    • ケースに電源ユニット、マザーボード、光学ドライブ、SSD、HDDを取り付ける
    • ケース内の配線は、できる限り空気の流れを阻害しないよう結束バンドでまとめる等工夫する
    • グラフィックボードのコネクタとディスプレイを接続する
    • SATAなどのケーブルも曲げ角度や張り具合などに気をつける

なお、競技にあたっていくつかの注意事項もあります。これらに違反すると減点や競技への参加の取り消し等が発生する可能性もあるため、事前にしっかり確認しましょう。

<「パソコン組立」競技時の注意事項>

  • 競技開始の合図があるまで待機し、材料に手を触れない
  • 材料が競技者の過失により破損した場合は、競技委員に申し出ることで交換することができる(減点対象)
  • 初期不良と認められる場合、競技委員に申し出て交換することができる(減点なし)
  • OSやドライバのインストールやパーティションのフォーマットにかかる時間は競技時間に含める(昼休憩中にこれらの操作が行われている場合はその時間を計測し、終了時刻から差し引かれる)

【参考】
アビリンピック 公式サイト
全国障害者技能競技大会(全国アビリンピック)|JEED

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