アビリンピック過去問題|第39回全国(2019)DTP


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ポスターやチラシづくりに欠かせないDTP。そのような印刷に関する専門知識や技術を活かしつつ制作物をデザインして実際に作り上げる総合的な技能が求められるのが、アビリンピック競技種目「DTP」です。

課題テーマは事前に公開されるものの、どのような画像データが支給されるのかは当日にならないと分かりません。限られた時間の中で目的に合ったマークやポスターを制作するには、PhotoshopやIllustratorといったグラフィックソフトを使いこなす力も求められます。

2019年度の全国アビリンピックでは、開催地である愛知県にある空港の利用率向上キャンペーンがテーマでした。

2019年全国大会「DTP」のテーマは中部国際空港(セントレア)の魅力!

アビリンピック競技種目「DTP」の課題は、開催地の産業や施設にちなんだテーマで出題されるのが恒例です。2019年度全国アビリンピックは愛知県で開催されたため、中部国際空港「セントレア」の利用率向上キャンペーンがテーマとなりました。選手は、このキャンペーンのためのシンボルマークとPRポスターを時間内に制作します。

身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能です。

セントレアとは、愛知県の知床半島の沖にある人工島の空港。開港は2005年2月です。

空港内にはさまざまなショップやレストランがあり、名古屋のお土産をはじめさまざまな物品を買ったり「名古屋めし」などを食べたりできます。

飛行機や空港について学び遊べる「フライトパーク」、展望露天風呂、誰でも自由にピアノが弾ける「ひこうピ」なども人気スポット。

他にも、キャラクター人気投票、音楽祭、「竹明かり」やペットボトルツリー等を使った空港内のライトアップなど、子どもから大人まで楽しめる魅力的なイベントを開催しています。

こうしたセントレアの魅力を伝え、「利用してみたい!」と感じさせるような作品作りが求められました。

「DTP」の競技時間と競技で使用するもの

2019年度全国アビリンピックの「DTP」の競技時間と競技本番で使用するものは、例年とほぼ同じでした。

競技時間

全国大会での「DTP」の競技時間は、3時間。

テーマ等は事前に分かるため、大まかなレイアウトをすでに考えている選手も多いかもしれません。しかし、実際に使用可能な画像を見たあとで改善案が必要になる場合もあります。

そうした確認時間や修正時間、実際の制作時間、テストプリントのタイミングなど、あらかじめ自分の中で流れと所要時間を考えておくと、効率よく作業を進められるでしょう。

最終提出作品のプリント出力は競技時間終了後に行われます。

競技で使われたもの

「DTP」競技本番で使用されたOSやデザインソフト、フォントは以下のとおりです。

  • OS
    • Windows 10 Pro
  • デザインソフト
    • Adobe Illustrator CC
    • Adobe Photoshop CC
    • Adobe AcrobatDC Win 版
  • フォント
    • Dyna Font Type Museum Education Pack True Type for Windows

会場には印刷用の用紙やラフ用紙なども用意されています。筆記具や電卓は自分で持参しましょう。ただし、事前に配布された課題、メモ、参考書、その他デジタル記憶媒体の持ち込みは一切できません。

<会場に用意されるもの>

  • カラープリンタ用紙 3枚(プリンタにセット)
  • B4サイズ下書き(ラフ)用紙 3枚
  • 課題データ一式 (デスクトップ上のフォルダ)
  • 作品保存用USBメモリ 1個

<選手が会場に持ち込めるもの>

  • 鉛筆、色鉛筆
  • 定規
  • カラーマーカー
  • 電卓

障害特性のために特別な機器などが必要な場合は、事前に事務局に申請して許可を受ける必要があります。

「DTP」課題の概要

全国大会での「DTP」には2つの課題があります。シンボルマークの制作と、ポスター制作です。

今大会ではセントレアの利用率向上がテーマですので、セントレアの魅力が伝わるマークやポスター制作が求められました。

シンボルマークの制作

1つめの課題は、シンボルマークの制作です。以下の5つの制作条件等に従って制作しましょう。必ずポスターに使うマークだということを意識してデザイン・制作する必要があります。

<シンボルマークの制作条件等>

  • 仕上げ寸法:A4サイズ内に10cm×10cm程度で制作
  • 制作意図の説明:作品の下に100字以内で説明を記載する
  • プリントサイズ:A4(縦・横自由)
  • カラー:CMYKフルカラー片面
  • マークの使用:作成したマークを必ずポスターに使用する

ポスターの制作

2つめの課題であるポスターの制作では、そのポスターを見た方が中部国際空港「セントレア」を利用してみたいと思いたくなるような作品にします。

細かい条件があるため、よく確認しながら制作を進めましょう。

<ポスター制作の条件等>

  • 仕上げ寸法:B4(257mm×364mm)、縦・横は自由
  • プリントサイズ:A3
  • カラー:CMYKフルカラー片面
  • トンボ:必ずトンボを配置(裁ち落としは3mm)
  • タイトル・サブタイトル:選手が自分で考えて入れる
  • ロゴ:指定の主催者名を入れる(形状は自由)
  • テキストデータ:指定の文章を作品内に配置する(囲み罫・配色・大きさ・書体等は自由)
  • 画像の使用点数と加工:自由
  • 提供される画像素材:写真素材(解像度200dpi)
  • シンボルマーク:選手が作成したものを使用する(位置・使用方法は自由)
  • 提出データの形式 高解像度PDF(フォーマットはPDF/X-1a: 2001)

画像の加工処理については、ぼかしやドロップシャドウ、フィルター等の他に、拡大縮小、トリミング、カラーバランスの調整や変形も自由。ただし、解像度が200dpiなので、原寸以上で使用する場合は画像の劣化に気をつけてください。

競技時間中のテストプリントは、2回まで可能です。

テストプリントは必須ではありません。しかし、競技時間が終わりそうな頃に「やっぱり1度テストプリントをしておこう」と思っても、プリンタが混雑して印刷できないこともあります。

慌てなくてすむよう、時間に余裕をもって最低1回はテストプリントしておくとよいでしょう。

作品の提出

出来上がった作品は、データとプリントアウトしたものを両方提出します。出力データのフォーマットは、PDF/X-1a: 2001です。

データの提出では、シンボルマークのデータとポスターのデータに指定のファイル名をつけて、使用した画像データとともにパソコンの最終作品フォルダに保存します。フォルダに保存できたら、配布されたUSBメモリにも最終作品フォルダごとコピーして保存しましょう。

最終作品のプリントアウトは、競技時間終了後に競技委員の指示に従って行います。シンボルマークとポスターは別々に印刷します。印刷した作品には、競技者番号と名前を明記してください。

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