2018/06/12
オープンかクローズか、どっちにするの?
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みなさん、こんにちは。
障害をお持ちの方が就職活動に臨むにあたっては大きく2つの選択肢があります。
それがオープンとクローズの選択です。
一般にオープンとは自らの障害を開示して就職すること、逆にクローズとは自らの障害を開示せずに就職することと定義されるので、以下この定義に従って考えていきます。
オープンとクローズのメリットは
オープンでは
オープンで就職する場合は、一般企業の障害者枠であったり、特例子会社が主な選択肢となります。
※就労継続支援A型・B型事業所も選択肢になりえますが、本稿では取り扱いません。
障害者枠や特例子会社への就職の特徴は、雇用する企業側が障害をお持ちの方を受け入れるべく、ソフト面(制度)、ハード面(施設)での受け入れ体制を整えている点にあります。
したがって、そこで働く障害者の方は自らの障害を気にせずに働くことができるわけです。
そして、受け入れる企業には「合理的配慮」をする義務もあります。「合理的配慮」については別の稿で詳しく検討しますが、障害をお持ちの方を思いやり、さまざまな社会的障壁を取り除く義務があるわけです。
このようなこともあり、障害者の方にとって働きやすい環境と言えるでしょう。
クローズでは
一方、クローズで就職する場合は、障害を持つことに対しての配慮は期待できません。
その代り、オープンでの就職に比べて、様々な職種の求人が期待できます。また、オープンでの求人に比べて賃金体系が高額であることが多いです。
オープンとクローズのデメリットは
ある意味、ここまでの文章の裏返しになりますが、オープンでの就職は、職種が限定される傾向があります。
※最近は、様々な職種で障害者の求人を見ることが増えてきました。もう少しするとこの文章も陳腐化するかもしれませんし、そうであってほしいです。
また、クローズでの就職に比べて賃金体系が低いことが多いです。残業等を期待できないことからどうしても抑えめの賃金体系になるようです。
※これも最近、一般化できない気がしています。「同一労働同一賃金の原則」、「長時間残業への社会的風潮」から徐々に変化する気がしています。
一方、クローズのデメリットは、障害者としての配慮を受けることを期待できない点にあります。
たとえば、平日の通院であったり、その他、障害の特性に応じた配慮(長めの休憩時間や業務の分担など)を受けることはあまり期待できません。
ではどちらがいいの
この点は人によるとしか言いようがありません。
自分がしたい仕事がオープンでは難しいというのであれば、クローズを選択せざるを得ない場合もあるでしょう。
何はともあれ障害特性を理解してもらいつつ、気持ちよく働きたいのであれば、オープンを選択するのが自然でしょう。
相談できる人、支援機関などが身近にあるのであれば、いろいろと相談してみるといいと思います。
オープンで入ったのに。。。
最後に、一番問題なのがこのケース。オープンでの就職を選択したのに、合理的配慮が乏しい企業があるようです。
会社が100あれば、社風が100あるように、特例子会社であっても色々な温度感があるようです。親会社と全く同じ社風を貫く会社もあれば、特例子会社だからこその細かい配慮に富んだ会社もあります。
このあたりは、色々と情報収集をする必要があります。
そして、また問題なのは、会社全体としては配慮があるのに、直属の上司が理解をしていないケース。言いにくいとは思いますが、人事部など然るべき部署の方に自分の希望を伝えましょう。
せっかくオープンでの就職を選択したのですから。
もちろん、我々のような就労移行支援事業所を利用していただければ、定着支援として、支援員の口を使って企業の方にリクエストもできます。