都内中小企業必見!東京都のテレワーク助成制度


東京都では、コロナ禍で導入が進んだテレワークを今後も継続しようという目的で、テレワーク助成制度等を実施しています。障害者雇用以外も含む民間企業やNPO等を対象とする制度が中心ですが、障害者のテレワークに特化した助成制度も。障害者のテレワーク導入・定着を目指す事業主は必見です。

テレワーク促進助成金

「テレワーク促進助成金」は、都内の中堅・中小企業等を対象として、テレワークの定着・促進のために機器・ソフトといった環境整備に関係する経費を助成する制度です。

申請には「テレワーク導入計画」の提出が必須で、支給決定日から3か月以内に計画に沿って取り組みを完了することが支給の条件となっています。

対象事業者

基本的には初めてテレワーク制度を導入する中堅・中小企業向けの助成制度ですが、既にテレワークを導入している場合でも、機器やソフトの拡充が必要なら助成対象になり得ます。

申請できるのは、次の条件を満たす事業者です。

その他、都税の未納付がないこと、労働関連法令を遵守していること、厚生労働大臣の指針に基づいたセクシュアルハラスメント等の防止措置をとっていることなども要件に含まれています。

なお、「テレワーク東京ルール実践企業宣言制度」には下記の公式サイトで登録可能です。

助成対象となる経費の例

助成対象となる機器等の経費はテレワークの導入に最低限必要となる機器等であるとともに、他の事業に要した経費と明確に区分できるものでなければなりません。特に金額の範囲が定められているものについては、それより低かったり高かったりすると原則として助成対象外となりますので気をつけてください。

助成対象外経費として判断され得るものには、通信機器に該当しないインクカートリッジや印刷用紙、税込単価が1000円未満のマウス、10万円以上のパソコンやVPNルーター、1人に対して同じ機器を2台以上貸与、携帯電話通話料金やWi-Fi月額料金、インターネット回線・プロバイダ料金などがあります。

いずれも、申請時に提出する「テレワーク導入計画」と照らし合わせ、テレワーク導入に必ず必要な機器・ソフト等であるか、社会通念上適正な価格であるかがポイントです。

申請期間・助成限度額・助成率

テレワーク促進助成金の申請期間は、2021年12月24日(金)まで。来所による持参提出は受け付けてもらえず、郵送または電子申請での手続きが必要です。

テレワーク促進助成金の支給が決定すると、30人未満の事業所は経費の3分の2、30人以上の事業所は2分の1の助成を受けられます。

【参考】
テレワーク促進助成金|東京しごと財団

小規模テレワークコーナー設置促進助成金

「小規模テレワークコーナー設置促進助成金」は、コロナ禍におけるテレワークの定着と個店・商業施設等の経営の多角化支援を目的とした助成制度です。

店舗や商業施設の中に複数の企業や個人事業主などが共同で利用できるテレワークコーナーを設置する場合に、その工事費や机・イス・プリンター通信機器といった設備の購入費等が助成対象となります。

2021年11月現在は第2期の事前エントリー期間となっており、11月30日(火)が申請締め切りです。

対象事業者とコース

小規模テレワークコーナー設置促進助成金には2つのコースが設けられています。1つは「小規模テレワークコーナー設置コース」、もう1つは「ボックス型サテライトオフィスモデル設置コース」です。

ボックス型サテライトオフィスとは1人または少人数で使用する個室ブースのことで、机・イス・電源等が設置されていなければなりません。

小規模テレワークコーナー設置コースでは、個店や商業施設等に共用で使える小規模テレワークコーナーを設置する都内中小企業等に対して、その整備費を助成。ボックス型サテライトオフィスモデル設置コースでは、地域の経済団体等がボックス型サテライトオフィスをモデル的に設置する場合に、購入経費またはリース料等を助成します。

具体的な応募要件は次のとおりです。

※2021年11月現在では、小規模テレワークコーナー設置コースのみ第2期の募集

テレワーク促進助成金同様、都税の未納付がないこと、労働関連法令を遵守していることなども要件に含まれています。また、建築関連法令の遵守も必要です。

助成対象となる経費の例

小規模テレワークコーナー設置促進助成金の2つのコースでは助成対象者とともに、助成対象経費も異なります。特に小規模テレワークコーナー設置コースでは税込単価に上限が設けられている場合がありますので、募集要項等をご確認ください。

パソコン機器の購入費や人件費、広告宣伝費などは助成対象外です。工事費についても、すでに主たる業務としてサテライトオフィスやコワーキングスペース等を運営している場合は、改修を行う場合でも助成対象外となります。

ボックス型サテライトオフィスモデル設置コースについても、広告宣伝費、人件費等は助成対象外になるとともに、既存施設・設備の撤去費用や業務の再委託費等も助成対象とはなりません。

申請期間・助成限度額・助成率

小規模テレワークコーナー設置促進助成金は、2021年11月現在、小規模テレワークコーナー設置コース(第二期)のみ募集されています。事前エントリーの申請期間は、2021年11月30日(火)までです。

事前エントリーが受理されたら、指定日までに設備を整備してテレワークコーナーの営業を開始。その後、支給申請書等の提出期間に必要書類を提出し、審査に通過すれば支給決定となります。

申請は郵送受付のみで、来所による持参提出は受理されません。

以下、ご参考までに小規模テレワークコーナー設置コース(第二期)およびボックス型サテライトオフィスモデル設置コース(受付終了)の募集期間・助成限度額・助成率をご紹介します。

【参考】
小規模テレワークコーナー設置促進助成金|東京しごと財団

サテライトオフィス設置等補助事業

「サテライトオフィス設置等補助事業」は、テレワーク定着のために在宅勤務だけでなくサテライトオフィスを利用したテレワークも推進するために設けられた支援制度です。従業員が利用しやすい地域にサテライトオフィスを設置して「職住近接」を実現することが目的です。

特に、東京都ではサテライトオフィスの設置が少ない23区外の地域を中心に、民間企業や団体、区市町村等を対象とする補助金の支給を行ってきました。

対象事業者とコース・応募要件

サテライトオフィス設置等補助事業には、大きく分けて「民間コース」と「行政コース」があり、それぞれに2〜3のコースが設定されています。

2021年11月現在は、

  • 民間コースのうち、ミニワーケーションコース
  • 行政コースのうち、ミニサテライトオフィス設置コース

の2コースのみ申請を受け付けています(11月30日(火)まで)。

それぞれの補助対象者で、以下の要件を満たしている場合に支給されます。

この他、都税の未納付がないこと、労働関連法令を遵守していること、厚生労働大臣の指針に基づいたセクシュアルハラスメント等の防止措置をとっていることなども要件に含まれています。

この他、申請書を受理する時点で事業計画に含まれる工事を行う場所や工事内容が概ね確定していること、関連法令を遵守した施設となっていること、補助対象事業終了後も継続して実施する計画であることなどが要件に含まれています。

補助対象となる経費の例

サテライトオフィス設置等補助事業で対象となる経費は、工事費や整備費などが中心。コースによっては運営期間の人件費等も補助対象となり得ます。

コースによって多少違いがあるため、サテライトオフィスを設置する地域と合わせてご確認ください。

以下は、民間コースおよび行政コースのサテライトオフィス設置コースの補助対象経費です。

民間コースのミニワーケーションコース、行政コースのミニサテライトオフィス設置コースでは、施設の整備・改修費(工事費、施工監理費、整備・改修で必要となる備品費・広告費)のみが補助対象となり、運営期間の人件費等は補助対象外です。

申請期間・補助限度額・補助率

サテライトオフィス設置等補助事業は、2021年11月現在、民間コースのミニワーケーションコース、行政コースのミニサテライトオフィス設置コースのみ募集されています。

申請期間は、2021年11月30日(火)までで、直接来所して申請する必要があります。事前に来所日の予約が必要です。

以下、参考までにサテライトオフィス設置等補助事業における全コースの募集期間・助成限度額・助成率をご紹介しましょう。

なお、民間コースも行政コースも、サテライトオフィス設置コースでは、保育所の併設または利用者のスキルアップ等を図る事業を実施する場合などに、補助対象額および補助率がアップします。

【参考】
サテライトオフィス設置等補助事業|東京都TOKYOはたらくネット

テレワーク活用による障害者雇用促進モデル(令和3・4年度)

東京都のテレワーク定着・推進を目的とした事業の中には、障害者雇用におけるテレワークの活用促進を目的とするものもあります。2021年度から2022年度に実施されるのは、「テレワーク活用による障害者雇用促進モデル事業」です。

本事業は、障害者のテレワークを始める中小企業や中堅企業等をナビゲーターが訪問し、テレワークに向けた採用・導入・運用・定着を一貫して支援すると同時に、テレワーク機器等の導入経費を助成するもの。最長で2023年3月末日まで支援を受けられます。

対象事業者と応募要件

テレワーク活用による障害者雇用促進モデル事業の対象となるのは、東京都に本社及び支援対象事業所がある事業者で、これまでに障害者のテレワークを導入していない中小・中堅企業等です。

他にもさまざまな要件があるため、まずは担当窓口に電話での問い合わせが必要です。電話で受け付けた後、専任のナビゲーターが事業所に訪問し、本事業についてより詳細な案内や現状のヒアリングが行われます。

本事業に採用された場合、

  • 障害者のテレワーク導入計画の作成
  • 社内体制の整備
  • 社内理解の推進
  • テレワーク導入にあたっての雇用管理制度の構築
  • テレワークに向けた業務の切り出し
  • テレワークに必要な機器の提案
  • 採用活動
  • テレワークを活用した業務の実施
  • 特性に合わせた実践的アドバイス
  • 健康管理体制の整備
  • 企業担当者と障害者による個別面談への立ち会い
  • 就労支援機関等、関係機関との連携体制の構築

といったさまざまな点で専門家のサポートを受けられるのが魅力です。

申請期間・助成対象経費・助成限度額・助成率

テレワーク活用による障害者雇用促進モデル事業では、テレワークに関する機器やソフトウェアの導入、システム構築等にかかる経費が助成対象となります。ナビゲーターから提案された機器であることが前提です。

申請には、まず電話での問合せが必要。公益財団法人 東京しごと財団の障害者就業支援課雇用促進係の担当窓口に電話し、「テレワークモデル事業の件」と伝えると案内を受けられるとのことです。

本事業の予算を超える申請があった場合は予告なく募集が終了する場合があるため、新たに障害者のテレワークを導入したいと考えている事業主は早めにご連絡ください。

連絡先等は、以下の公式ページに記載されています。

助成制度の活用で働き方に多様性を

新しい制度の導入や環境整備にはお金がかかるもの。その負担を助成制度の活用によって軽減できれば、これまで働きにくさを感じていた従業員が働きやすくなったり、新しい人材を雇用できたりします。

特にテレワーク制度の導入は、通勤による心身の負担が大きい社員にとって、とても魅力的な選択肢です。通勤だけで疲れ果ててしまうことがなくなり、より業務を進めやすくなるでしょう。

テレワーク助成制度で利用できる助成金や奨励金は年度によって異なります。今回ご紹介した助成制度も、既に募集が終了していたり、2022年度の募集がなかったりするかもしれません。

一方で、東京都全体でテレワークの継続に取り組んでいるため、状況に合った新しいテレワーク助成制度が設けられる可能性もあります。

テレワークの導入・継続を考えている事業主の方は、折に触れて東京都の公式ページ等をチェックしてみてください。

障がい者雇用に関する最新ニュース しごとマガジンのダイジェスト 障がいと仕事に関する最新ニュースを読もう! メルマガに登録する
就職、職場定着に真に役立つ情報をわかりやすく解説。
あなたの就労に活用ください。
TOP