【デフリンピック】ハンドボール競技のルール・魅力は?日本におけるデフハンドボールの現状


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2025年11月に東京で開催される「東京2025デフリンピック」。聴覚障害のあるアスリートたちが競い合うこの国際スポーツ競技大会では、近年人気が高まるハンドボール競技も実施されます。東京2025デフリンピック・ハンドボール競技のルールや強豪国、日本選手の現状などをご紹介します。

デフリンピック「ハンドボール競技」、シュート時は時速100kmにも

聴覚障害のあるアスリートのための国際スポーツ競技大会「デフリンピック」では、一般的な国際ルールに従ったルールでハンドボール競技が実施されます。

ハンドボールは、1チーム7人で戦い、得点を競い合う競技です。最大の特徴は、手を使った素早いパス回しやコートを縦横無尽に走り回る選手の姿といったスピードと躍動感。シュート時は時速100kmに達することもあるというボールを体一つで受け止めるゴールキーパーの技も、見どころの一つです。聴覚障害のアスリートによるハンドボール競技は、「デフハンドボール」と呼ばれます。

デフリンピックでの試合も他の国際大会と同様、男女別に実施されています。

【デフリンピックのハンドボール競技・種目】

競技 種目 概要
ハンドボール 男子 1チーム7人で、前後半各30分・計60分の間に獲得した得点を競う
女子

デフリンピック・ハンドボール競技では、さまざまな国がメダルを獲得してきました。

例えば、2017年サムスン大会で行われた男子ハンドボールでは、トルコ(金メダル)、ロシア(銀メダル)、クロアチア(銅メダル)。2022年カシアスドスル大会では、男子ハンドボールでクロアチア(金メダル)、ドイツ(銀メダル)、セルビア(銅メダル)。女子ハンドボールでデンマーク(金メダル)、トルコ(銀メダル)、ブラジル(銅メダル)となっています。

日本はまだデフリンピック・ハンドボール競技への出場経験はありません。

東京2025デフリンピック・ハンドボール競技の会場は、駒沢オリンピック公園総合運動場の屋内球技場を予定しています。

ハンドボール競技のルール

デフリンピック・ハンドボール競技のルールは、他の国際大会におけるルールと同じルールで行われます。

1チームは7人で構成され、そのうち1人はゴールキーパー(GK)、他の6人はコートプレーヤー(CP)です。前半30分・後半30分の合計60分で試合が行われ、より多く得点したほうのチームが勝利となります。

ハンドボール競技では、手を使ってボールの奪取・パス・シュートなどを行います。ボールの大きさは片手でつかめる程度ですが、野球ボールよりも大きいサイズです。シュートは選手がジャンプした体勢や倒れ込む姿勢から繰り出されるものも含め、さまざまなパターンが見られます。

なお、シュートは「6mライン」の外側からしかできません。6mラインとは、ゴールから6mの距離に引かれた半円のライン。6mラインの内側に入れるのはGKのみであり、CPがこのラインを超えてシュートをすれば反則となります。

ハンドボール競技で観客の目を引くのは、その激しい攻防戦です。守備の選手は、攻撃の選手に対して、正面からであれば身体接触による守備が認められています。そのため、ボールを持つ選手と体をぶつけ合うプレーなど、スピードだけでなく格闘技のような迫力あるシーンも見られるでしょう。

戦略面でいえば、選手交代の回数・タイミングに制限がないことから、刻一刻と変化するメンバーの組み合わせや動きに注目するとよいでしょう。特に守備・攻撃が変わるタイミングでは、各チームとも、守備または攻撃が得意な選手を投入します。それぞれの選手の特徴を知ることで、戦況の分析・予測を楽しめます。

情報保障に関しては、ハンドボール競技では、もともと情報伝達がレフェリーのハンドジェスチャーによって行われるため、他の競技で見られるようなフラッシュライトやフラッグは使われません。その点で、聴覚障害のないアスリートたちが参加する試合と同様に観戦できます。

違いがあるとすれば、普段から聴覚に頼らずプレーしている選手たちの視野の広さ、瞬発力です。観戦の際、自身の耳を塞いで視覚だけで動きを追ってみると、そのすごさを実感できるでしょう。

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日本におけるデフハンドボールの状況

現在、日本ではデフハンドボールの選手発掘・育成が海外ほど進んでいません。そのため、2024年6月には強化・育成対象選手の募集を目的として、競技の技術や運動能力を測るトライアウトを東京都が実施しました。同トライアウトでのハンドボール競技には、男女計15名が参加したとのことです。

日本においてデフハンドボールを取りまとめる団体はまだありませんが、日本で活動するデフハンドボールチームはあります。例えば、東京都社会人ハンドボールリーグ4部で活躍する「Deaf Handball Club」、視覚障害・聴覚障害者のための大学である国立大学法人筑波技術大学のハンドボールサークルです。

「Deaf Handball Club」 公式インスタグラム

筑波技術大学ハンドボールサークル 公式YouTubeチャンネル

まずは東京2025デフリンピック出場に向けた選手の発掘・育成が急務となるハンドボール競技。興味を持たれた方は、ぜひ選手・チームへのご声援・ご支援をお願いします

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【参考】
東京2025デフリンピック 大会情報サイト
Deaflympics 公式サイト

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