2024/12/31
アビリンピック過去問題|アビリンピック神奈川「ビルクリーニング」(2022年・2023年)
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地方アビリンピックの1つである「アビリンピック神奈川」の競技種目「ビルクリーニング」は、毎年ほぼ同じ内容で競技が行われています。2020年から2022年はコロナ禍の影響で競技の全部または一部が取りやめになるなどの影響を受けましたが、2023年は例年通り2つの課題で実施されました。
アビリンピック神奈川におけるビルクリーニング競技の課題内容・競技時間・主な作業手順などをご紹介します。
アビリンピック神奈川「ビルクリーニング」の課題内容・評価基準
アビリンピックの競技種目「ビルクリーニング」では、掃除機による除塵作業、モップを用いた掃き・拭き作業、机上清掃などを行います。通常は「課題1」と「課題2」があります。
【ビルクリーニングの2つの課題】
課題 | 競技時間 | 主な内容 |
課題1 | 7分 | カーペット床の清掃(吸塵作業) |
課題2 | 10分 | ゴミ処理 弾性床の清掃(掃き・拭き) 机上清掃 |
アビリンピック神奈川のビルクリーニング競技の課題内容は、例年、全国アビリンピックと同内容です。しかし、コロナ禍の影響で2021年大会はビルクリーニング競技が実施されず、2022年大会では弾性床の清掃と机上清掃のみで競技が実施されました。2023年大会では、通常通り2つの課題が出題されています。
ビルクリーニング競技の評価ポイントは、「指示された手順通りに、安全かつ正確に、素早く清掃作業を行う」ことです。具体的な評価基準は以下のようになっています。
【ビルクリーニングの評価基準】
- 作業準備は指示通りに行えているか?
- 作業動作(手順)は適切か?
- 仕様誤りはないか?
- 作業態度は良いか?
- 作業にどのくらい時間がかかっているか?
作業準備・作業動作・仕様については、事前に公表される課題に詳しく記載されています。指定された清掃区画内で掃除機やモップをかける場所の順番、机上清掃の動きなど、細かい指定がありますので見落とさないようにしましょう。
作業態度については、清掃区画への出入りの際に会釈などの礼儀正しい行動がとれているか、乱暴な動作で作業を行っていないかなどがポイントです。
作業時間は、規定の競技時間以内に終わらせるとプラス評価につながります。ただし、早く終わらせても十分な清掃や確認作業ができていない場合は減点となるため、まずはていねいな作業を意識するとよいでしょう。
いずれも、各都道府県の地方アビリンピックや全国の選手が集う全国アビリンピックで、実際に作業の様子を見てみると理解が深まります。
では、ビルクリーニング競技の課題1と課題2の内容をもう少し詳しく見ていきましょう。
課題1「カーペット床清掃」の資機材・主な作業手順
ビルクリーニング競技のカーペット床清掃は、例年選手が最初に取り組む課題です。清掃する場所は幅木によって区画が区切られ、ここをオフィス内部に見立てて作業を進めます。アビリンピック神奈川では、2022年のカーペット床清掃の出題はなく、2023年に復活しました。
カーペット床清掃の競技時間は7分です。2023年大会では、8分までの作業継続を認められ、それ以上は作業打ち切りとされました。
競技時間と清掃する区画の概要】
項目 | 仕様 |
競技時間 | 7分 (1分以上のオーバーは打ち切り) |
作業区画の面積 | 4m×4m |
床材質 | タイルカーペット床 |
真空掃除機 | ポット型 |
床にまかれるゴミ | シュレッダーゴミ50ml程度 |
課題で指定されている作業は、主に作業準備、作業の開始と遂行、点検と作業の終了の3段階に分かれています。それぞれの作業の概要は、下の表の通りです。
【カーペット床清掃作業の概要】
作業準備 |
|
作業の開始と遂行 |
|
点検と作業の終了 |
|
カーペット床清掃のポイントは、5つあります。
- 掃除機のコードはプラグを持って安全に抜き差しする
- 吸塵作業の前の始動点検では、掃除機の電源を入れて吸い込み口に手をあて、風量があるかを確認する
- 指定された動きで吸塵作業を進める
- 最初と最後以外の区画への出入りにあたっては、毎回会釈をする(声は出さない)
- 作業手順で指定されたタイミング以外では、声を出さない
このうち、“指定された動き”というのは、下の図に表すような動きのことです。番号と矢印の順番に掃除機を動かしながら区画全体の吸塵作業を行います。
公式の課題内容でも、吸塵作業をどこから始めて、どこで終わるかが図示されていますので、必ずこの流れで進めましょう。
課題2「弾性床清掃及び机上清掃」の資機材・主な作業手順
ビルクリーニング競技の弾性床清掃及び机上清掃は、選手が2つめに取り組む課題です。作業内容には、ゴミ処理、モップを使った床の掃き・拭き、机上拭きが含まれます。
カーペット床清掃と同じように、清掃する場所は幅木によって区画が区切られています。2022年、2023年ともに実施されました。
競技時間は10分です。2022年大会では10分が経過した段階で作業打ち切りとなり、2023年大会では11分まで作業の継続を認められ、それ以上は打ち切りとされました。
【競技時間と清掃する区画の概要】
項目 | 仕様 |
競技時間 | 10分 (2023年大会では、1分以上のオーバーは打ち切り) |
作業区画の面積 | 4m×4m |
床材質 | 塩化ビニル系のタイルまたは長尺シート |
床にまかれるゴミ | おがくず50ml程度 |
課題で指定されている作業は、大きく分けて6段階あります。それぞれの作業の概要は、下の表の通りです。
【カーペット床清掃作業の概要】
作業準備 |
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作業の開始とゴミ処理 |
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床の掃き掃除 |
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床の拭き掃除 |
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机上拭き |
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点検と作業の終了 |
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弾性床清掃及び机上清掃のポイントは、次の6つです。
- モップの柄の長さ調整を競技開始前の点検時に終わらせる
- ゴミ箱や椅子の上げ下ろしは、音を立てず安全に気をつけながら行う
- 指定された動きで作業を進める
- 拭き掃除の際は、房糸が区画のコーナー部分や机の脚に触れないよう、手を添えて拭く
- 最初と最後以外の区画への出入りにあたっては、毎回会釈をする(声は出さない)
- 作業手順で指定されたタイミング以外では、声を出さない
弾性床清掃で“指定された動き”は、下図のようになります。
弾性床清掃及び机上清掃は、カーペット床清掃よりも作業内容が多いため、時間内に作業が終わらない選手もいます。練習をする中で、どの作業がスムーズにできるか、どこにやりにくさを感じるかを振り返りながら、作業時間を縮めていくとよいでしょう。
【参考】
アビリンピック神奈川 公式ページ|JEED 神奈川支部