2021/10/21
アビリンピック過去問題|第39回全国(2019)洋裁と縫製
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アビリンピックのファッション系競技種目である「洋裁」と「縫製」。全国アビリンピックでは、基本的に毎年同じ課題が出されているのが特徴です。しかし、「洋裁」は第38回、第39回ともに金賞受賞者が出ていません。
今回は、2019年度全国アビリンピックで正確さや仕上がりの美しさが求められるこの2種目を見ていきましょう。
競技種目「洋裁」は前大会と同じ課題内容
全国アビリンピック競技種目「洋裁」では、支給された材料を使って「裏無しのオーバーブラウス」を制作する種目。身体障害者・知的障害者・精神障害者が参加可能です。
2019年度全国大会の課題も前回と同じ課題が出されました。支給材料等にも変更はありません。時間をかけて技能を磨き、毎年少しずつ完成度を高めていくのに適した種目です。
詳しい課題内容や材料については、以下の関連記事をご覧ください。
(関連記事)
アビリンピック過去問題|第38回全国(2018)洋裁と縫製
「洋裁」の制限時間と評価ポイント
今大会の「洋裁」の制限時間と評価ポイントも従来通りです。
制限時間
「洋裁」の制限時間は6時間。
アビリンピック競技種目の中でも長丁場の種目なので、ペース配分が非常に大切です。どの作業にどのくらい時間がかかるのか、練習しながら計ってみましょう。
評価ポイント
「洋裁」の評価ポイントは、オーバーブラウスの仕様等に基づき、以下のようになっています。
<洋裁の評価ポイント>
- 美しいシルエットになっているか
- 袖や衿がきれいについているか
- ポケットの位置は正しいか
- ボタンとボタンホールのつけ方が正しく、きれいか
- 袖口、裾、見返しのまつりが表にひびいていないか
- オーダー仕立てのソフトな仕上がりになっているか
仕様を守って美しく仕上げることで高評価を得られるのが「洋裁」の特徴。なかなか金賞受賞者が出ないという課題の難しさはありますが、技能を磨いていきたい方は根気強く取り組んでいきましょう。
競技種目「縫製」は知的障害者限定
アビリンピック競技種目「縫製」は、知的障害者限定の種目です。「洋裁」とは異なり、縫い合わせるパーツはあらかじめ裁断済みのものが支給されます。これらの材料を使ってフリル・ポケット付きのエプロンを製作するのが課題です。
ミシンがけやアイロンの技術が最終的な仕上がりに大きく影響するため、細かいところもしっかりと作業を進めていきましょう。
2019年度全国アビリンピック「縫製」の課題内容や支給されるもの等は前大会と同様でしたが、選手が当日持ち込めるものについて注記が増えました。
課題の概要については、以下の関連記事をご覧ください。
(関連記事)
アビリンピック過去問題|第38回全国(2018)洋裁と縫製
「縫製」の競技課題に追記された注意事項
2019年度全国大会の「縫製」で追加された注記は、「自分で作成した手順書やメモを書き込んだ事前課題等は競技に持ち込むことができません。作業を補助する型紙の持ち込みは可とします」というもの。
作業手順は、何回も事前に練習して自分で覚えていく必要があるということです。
ただ、支給されたパーツの縫い合わせの際に、自分で作った型紙を持ち込むことはできます。縫い代などを書き込んだ型紙であれば、よりスムーズに作業を進められるでしょう。
【参考】
第39回全国アビリンピック事前公表課題|独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)
「縫製」の制限時間と評価ポイント
制限時間や評価ポイントについては、「縫製」も前大会と同じでした。
制限時間
全国大会の「縫製」の制限時間は4時間です。
途中で昼の休憩として1時間の休憩が入ります。練習の際も1時間の休憩を入れて作業を行うと感覚をつかみやすいでしょう。
評価ポイント
「縫製」の評価ポイントは、主に3つあります。
<「縫製」の評価ポイント>
- 各パーツの仕上がり寸法は正確か
- アイロンとミシンが適切にかけられているか
- 完成作品の出来映え
「縫製」は事前に課題が公開される種目。公開される内容には、完成品や作業の見本となる写真も掲載されています。2019年度大会では「完成写真」と「フリル」の写真があり、2018年度大会では「ダーツ縫い」の写真も掲載されました。
どのような仕上がりになる必要があるのか、JEEDで公開されている過去問題3年分の競技課題にある写真をチェックしてみると分かりやすいかもしれません。