【デフリンピック】デフビーチバレーボールに4チーム出場予定!基本ルールと戦略は?


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2025年11月15日から12日間にわたり、東京都の会場を中心に「第25回夏季デフリンピック競技大会 東京2025」(東京2025デフリンピック)が開催されます。同大会ではデフビーチバレーボール競技も行われる予定。日本代表チームの活躍が期待されています。
デフビーチバレーボールの日本代表選手および基本ルールや競技の特徴をご紹介します。

聞こえないアスリートのための国際スポーツ大会「東京2025デフリンピック」の競技紹介【ビーチバレーボール競技】 デフリンピック開催期間は、2025年11月15日から26日
画像素材:wavebreakmedia / PIXTA(ピクスタ)

東京2025デフリンピック、ビーチバレーボール日本代表4チームが出場

7月21日、東京2025デフリンピックに出場するデフビーチバレーボール競技の日本代表選手が発表されました。今回出場するのは、男子2ペア、女子2ペアの計4チームです。

【ビーチバレーボール競技 日本代表選手】※敬称略

チーム 英字 選手名
男子A Sei Tatsuya 瀬井 達也
Imai Yuta 今井 勇太
女子A Sakaide Yukie 境出 ゆきえ
Yagisawa Miho 八木沢 美穂
男子B Yamamoto Masataka 山本 将隆
Terai Natsuki 寺井 捺貴
女子B Ito Tamaki 伊藤 碧紀
Hori Karin 堀 花梨

デフリンピックの過去大会では、なかなか上位に食い込めずにきた日本代表チーム。予選突破と初のメダル獲得に向けて、現在トレーニングを重ねています。

ビーチバレーボールの基本ルールと特徴

ビーチバレーボールの基本ルールの解説図。詳しくは、以下本文。

聴覚障害のあるアスリートがプレーするビーチバレーボールは、「デフビーチバレーボール」と呼ばれます。基本的なルールは国際大会と同様。ただし、聴覚による情報把握が困難であるため、視覚を中心に指示などが伝えられます。

まずは、ビーチバレーボールの国際大会における基本ルールをご紹介します。

1チームの人数・ユニフォーム

ビーチバレーボールの大会では、1チーム2人でプレーします。試合中のメンバーチェンジは認められておらず、開始から試合終了まで、同じメンバーで戦います。

ユニフォームは、ショートパンツや水着の着用が一般的。ただ、大会によって規定があります。必ずしもビキニである必要はありません。

帽子やサンバイザーの着用は認められていますが、プレー中にケガをする恐れのあるものは着用禁止です。メガネやサングラスについては禁止されていないものの、選手が自己責任で判断することとなっています。

また、素足でのプレーが原則であり、素足以外でのプレーを望む場合は審判から許可を得なければなりません。

コートサイズとボールの特徴

ビーチバレーボールのコートは、インドアのバレーボールよりも少し小さいサイズ(16m×8m)となっています。コート内は、一定の基準を満たした砂で埋め尽くされているため、足場がインドアよりもずっと不安定です。

コートの外側に設定されたフリーゾーンは、エンドラインから5〜6mのスペースとなるのが、国際大会の規定。ネットの高さはインドアのバレーボールと同じで、男子は2.43m、女子は2.24mです。

ビーチバレーボールで使うボールは66cm〜68cmの大きさ。特徴は、内気圧が低めで、インドアで使うボールよりも柔らかいこと。試合自体は雨や風の日でも決行されるため、スピードが出にくく風の影響を受けやすいボールをコントロールする力が、勝敗に大きく影響します。

コイントスと得点、試合の流れ

ビーチバレーボールの得点は、ラリーポイント・システムです。ボールが相手コート内に落ちたり、相手チームが反則をしたりした場合に得点が入ります。

ボールの扱いに関する基本ルールは、

  • 中央のネット越しにボールを打ち合う
  • ボールが味方コートに入ってから3タッチ以内で相手コートにボールを返す
  • 原則として1人が2回連続でボールに触れることはできない
  • ブロックタッチも1回としてカウントするが、ブロックした選手は連続してボールに触れてもよい
  • ネット上で相手と同時にボールに触れた場合は、タッチにカウントしない

となっています。

ビーチバレーボールのセット数は3セットです。2セットを先取したチームが勝者となります。各セットで勝つには、第1セットと第2セットでは21点先取、第3セットでは15点先取しなければなりません。タイブレイクの場合は、2点差がつくまでプレーが続きます。

サーブ権はコイントスによって決まります。

最初のコイントスは、公式ウォームアップ前に行われ、コイントスに勝ったチームが第1セットでサーブ・レセプションのどちらを選ぶか、どちらのコートを使用するかを決定。第2セットでは、コイントスに負けたチームがサーブ・レセプションとコートを選べるルールです。第3セットも実施する場合は、改めてコイントスが行われます。

試合中は、コートチェンジやタイムアウトもあります。

コートチェンジのタイミングは、第1セットと第2セットでは、両チームの得点の合計が7の倍数になったとき。第3セットでは、得点の合計が5の倍数になったときです。

タイムアウトは、各チームが1セットにつき1回30秒を取ることが可能です。ほかに、第1セットと第2セットでは、両チームの得点の合計が21点になったときに30秒のテクニカルタイムアウトがあります。第3セットにおいては、テクニカルタイムアウトはありません。

デフビーチバレーボールの特徴

一般的なビーチバレーボールの基本ルールは以上となりますが、デフビーチバレーボールには独自の方法も取り入れられています。主にメンバー同士のコミュニケーションや審判からの指示をどのように伝えるかという点です。

具体的には、審判がプレーヤーに反則や指示を伝える手段の1つとして、中央のネットを揺らすという方法があります。また、コートサイドに手話言語通訳者が待機しており、審判からの指示を手話で通訳する光景も見られるでしょう。

音による情報の把握が困難なため、視覚情報を駆使してコミュニケーションが行われます。

デフビーチバレーボールの戦略・見どころ

国際大会基準のビーチバレーボールの魅力は、1チーム2人の選手だけで試合を進めていくところにあります。

試合中は監督やコーチから指示を伝えることができず、選手にポジションの規定もありません。そのため、選手自身が状況を分析し、戦略の微調整を行うという臨機応変な対応が勝利の鍵となります。レシーブがあまり得意でないほうの選手に向けて打つことで、相手のミスを誘発する戦法も採られます。

そして、思い描く戦略を実現するには、不安定な足場と風に影響されやすいボールという条件下で、狙い通りにボールを打つ筋力も欠かせません。当然ながら、風がどのくらいボールに影響を与えるかといった“読む力”も重要。風が吹く方向や強さは一定ではないため、変化し続ける環境を上手に利用しなければならないからです。

コートを選ぶ権利を獲得したチームは、多くの場合、まずは風の影響が少ない風下のコートを選ぶことが多いようです。

また、ボールの動きを前の選手で隠したりフェイントブロックをしたりして、相手の予測を外すことも試合の動きが変わるポイントとなります。

こうした戦略に関する選手同士のコミュニケーションで見られるのが、腰の後ろで指を使って味方に伝えるサインです。人差し指を1本出す「1」と、人差し指および中指を出す「2」があります。これを左右どちらの手で出すかにも意味があり、左手は相手のライト側、右手はレフト側への対応を意味します。

ビーチバレーボールは不安定な足場で体力の消耗もインドアより激しいスポーツ。第1セットと第2セットのどこでタイムアウトを入れるかも重要な戦略です。

東京2025デフリンピックでの競技会場は「大森ふるさとの浜辺公園」

東京2025デフリンピックのビーチバレーボール競技会場は、東京都大田区にある「大森ふるさとの浜辺公園」です。最寄り駅からの徒歩では15分程度かかるため、バスやタクシーの利用が便利でしょう。

競技会場となっていない土曜・日曜にはビーチバレー場の無料開放日もあり、無料で各種ビーチスポーツの指導も受けられます。

【ビーチバレーボール競技会場「大森ふるさとの浜辺公園」の情報】

名称 大森ふるさとの浜辺公園
所在地 東京都大田区大森東一丁目37番1号
アクセス 【電車】

  • 京浜急行線「平和島駅」下車、徒歩15分
  • 京浜急行線「大森町駅」下車、徒歩15分

【バス】※本数が少ないため注意

  • JR「大森駅」から平和島循環バス
    「平和島五丁目」バス停下車、徒歩3分
  • JR「大森駅」または「蒲田駅」から大森東五丁目行きバス
    終点下車、徒歩4分
公式サイト https://www.city.ota.tokyo.jp/shisetsu/sports/omorihigashimizube__beach-volley.html

 

ビーチバレーボールは、インドアのバレーボールよりも年齢による影響が少ないスポーツです。その分、経験によるスキルの高さや戦略が勝敗を左右します。指を使って送るサインやボールを打ち込む場所の選択など、素早く展開する駆け引きが見どころです。

「ビーチバレーボールはよく知らない」という方も、ぜひこの機会にその魅力に触れてみてください。

【参考】
ビーチバレーボール|東京2025デフリンピック
ビーチバレーとは|JBV
日本代表|一般社団法人日本デフビーチバレーボール協会(DBVA)
ふる浜ビーチバレー場 無料開放DAYの開催について|大田区

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